Quincy Jones The Dude [CD]
クインシー・ジョーンズのリダーアルバムの代表作の「The Dude(愛のコリーダ)」はグラミー賞を4部門で受賞し、このアルバムが制作された1981年クインシーは48才で、まさに脂の乗り切った時期、この翌年にマイケル・ジャクソンの「スリラー」のプロデュースを控えている、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの頃。参加ミュージシャンもソング・ライターのロッド・テンパートン、マイケル・ジャクソンの「ロック・ウィズ・ユー」「オフ・ザ・ウォール」などの作曲者、ホーン・アレンジもシーウィンドのジェリー・ヘイ、リズム・セクションはルイス・ジョンソン(b)とジョン・ロビンソン(ds)のファンクチューンをやればピカイチの二人、ヴォーカルもパティ・オースティンとジェームス・イングラムなどの豪華なメンバー、さらにゲストとして、スティービー・ワンダー、スティーブ・ルカサー、グレッグ・フィリンゲインス、トゥーツ・シールマンズなどが、加わった。クインシーならではの、ゴージャスで緻密で精度の高い音楽が完成され展開されている。
大島渚監督の映画「愛のコリーダ」のタイトルからそのまま歌っているのだが、最初からその意味を知っているのは、作詞家のケニー・ヤングだけだったのも面白い。
「One Hundred Ways」ジェームス・イングラムの歌声で。
Brothers Johnson Light Up The Night [CD]
クインシー・ジョーンズは、この作品をもって、ブラザーズ・ジョンソンのプロデュースを終わり、マイケル・ジャクソンのプロデュースを進めていくことになる。この作品はアルバムチャートでは、ベストランクの5位を記録、これは彼らの全てのアルバムで最高のものである。この結果から、クインシー・ジョーンズとブラザース・ジョンソンのクリエイトされたファンキーな世界が一番マッチしたアルバムであることは、間違いないだろう。参加ミュージシャンもジョン・ロビンソン、ジェリー・ヘイなどの豪華メンンバーで、マイケル・ジャクソンもコーラスで参加しているのも、当時、話題となった。
「Stomp」このアルバムからの大ヒット曲、ルイス&ジョージ、ヴァレリー・ジョンソン、「Off The Wall」などの作曲者ロッド・テンパートン、4人の共作。
George Benson Give Me The Night [CD]
「Give Me The Night」は、クインシー・ジョーンズがワーナー・ブラザーズ傘下の自己のレーベルQwestを設立したこによって同じくワーナー・ブラザーズの契約アーティストだったジョージ・ベンソンとのコラボレーションが可能となり、Qwestレーベルにおける、クインシー、プロデュースの第一号作品となる。結果は大成功で、アルバムは全米3位「Give Me The Night」も全米4位に「Moody's Mood」がグラミー賞を受賞、ベンソンのキャリア最大のヒット作となった。
楽曲もクインシーの片腕的存在で、マイケル・ジャクソンの「Rock With You]や「Thriller」の作者ロッド・テンパートンが5曲も書き下ろしている、参加メンバーも、ルイス・ジョンソン、ジョン・ロビンソン、ハービー・ハンコック、リー・リトナーまだまだ書ききれないほどの豪華なメンバーで、しかも、ソロを取らせずにバックに専念させる、さらにストリングスのアレンジにデビット・フォスター、ホーン・アレンジにジェリーヘイを起用、サウンドをさらに分厚くしている。ちゃんとベンソンのギターを聴きどころも用意しているのも素晴らしい。
映像は「Give Me The Night」タイトでダンサブルなナンバーで、ベンソンのボーカルもハートフルで心地良い。
「Moody's Mood」グラミー賞の最優秀男性ジャズ歌手を受賞、ジェイムス・ムーディの代表曲のスタンダード・ナンバー
Rufus & Chaka Khan Master Jam [CD]
Chaka Khanがソロ活動も開始し、多忙となり、前作「Numbers」はChaka抜きの作品となったRufus、当然のごとくチャート・アクションは振るいませんでした。そこでChaka Khanが復帰し、プロデューサーに大物Quincy Jonesを迎えて、再起を期したアルバムが「Masterjam」です。アルバムは全米R&Bアルバム・チャート第1位となり、シングル「Do You Love What You Feel」も全米R&Bチャート第1位のヒットとなりました。70年代後半からのファンクビートを席巻するジョン・ロビンソンのドラム、ホーン・セクションのアレンジもシー・ウインドのジェリー・ヘイを起用し、クインシー・ジョーンズらしいゴージャスでファンキーなサウンドに、チャカ・カーンのボーカルが吠えている。
「Do You Love What You Feel」Chakaのヴォーカルが栄える華やかなアーバン・ディスコ・ファンクです。
「Master Jam」Rod Tempertonの作曲で、タイトル曲でラストを締めてくれています。
Quincy Jones Sounds & Stuff Like That [CD]
このアルバムは、クインシーがジャズとR&B、ファンクなどを高次元で融合させたアルバム。
興味深いのは、スティーブ・ガット(dr)アンソニー・ジャクソン(b)リチャード・ティー(Key)エリック・ゲイル(g)というほぼスタッフを中心としたイースト・コーストのメンバーがリズム・セクションを受け持っていることで、タイトでダイナミックなサウンドになっている。クインシーと言えば、ルイス・ジョンソン(b)を中心としたウエスト・コーストのメンバーが一般的なのだが、クインシーの新たなサウンドの賭ける意欲を感じられる。後半の曲もハービー・ハンコック、レスリー・ゴーア、スティービー・ワンダー、マイケル・マクドナルなどの曲のカバーであるのも面白い。ヴォーカルもチャ・カーン、パティ・オースティン、アッシュフォード&シンプソン、ルーサ・ヴァンドロスなどの豪華な顔ぶれである。
「Stuff Like That」は、クインシー、アッシュフォード&シンプソン、ラルフ・マクドナルド、そしてスタッフのメンバーの共作で、シンプルであるが、もの凄いグルーブ感がたまらない曲。
「Tell Me A Bedtime Story」浮遊感のあるコーラスから、ローズ・ピアノの音が入った瞬間からハービー・ハンコックの世界に入ってしまう、ストリングスのアレンジもハイクオリティでクインシーの凄さを感じてしまう。
Michael Jackson Off The Wall [CD]
オフ・ザ・ウォール デラックス・エディション(初仕様付期間生産限定盤)(Blu-ray付)
- アーティスト: マイケル・ジャクソン
- 出版社/メーカー: SMJ
- 発売日: 2016/03/09
- メディア: CD
1978年、ミュージカル映画『ウィズ』でダイアナ・ロスと共演。この映画の制作現場で、その後3枚のアルバムを共に制作しマイケルの音楽人生を変えることになる音楽家、クインシー・ジョーンズと出会う。家族やレーベルの反対を押し切って、初めてクインシー・ジョーンズをプロデューサーに迎えて制作された。それまでのマイケルのアルバムは制作サイドが主導して作られたもので、マイケルは歌を歌うだけのソロ・アルバムであった。しかし本作ではクインシーが主導権を持っていたものの、マイケルの自作曲やアイデアも随所に入されており、このアルバムから真の意味でのマイケルのソロ活動が始まったと言っていいアルバム。70年代のディスコ・ブームやブラック・ミュージックの集大成ともいえる内容に仕上がり、全米で800万枚を売り上げるなど大ヒットを記録。批評家からも高い評価を受けた。 このアルバムから、ルイス・ジョンソン(b)とルーファス&チャカ・カーンのドラムのジョン・ロビンソンの最強のリズム・セクションが生まれる、この後のクインシーの作品のほとんどがこの2人である。ホーンセクションのアレンジもジェリー・ヘイが担当している。最後に「Rock With You」「Burn This Disco Out 」「Off The Wall」の作曲者ロッド・テンバートンを引き入れたクンシーのセンスも凄い。
「Don't Stop 'Til You Get Enough」作詞・作曲はマイケル・ジャクソン自身による。ビルボード誌では、1979年10月13日に週間ランキング第1位を獲得。
「Girlfriend」ポール・マッカートニーのアルバム「ロンドン・タウン」からのカヴァー曲、クインシーがこの曲は、マイケルにピッタリだよねと思った曲。
Dave Grusin Mountain Dance [CD]
デイヴ・グルーシン、1960年代に『アンディ・ウィリアムズ・ショウ』のピアノと音楽監督を務め、以後様々なドラマや映画に楽曲を提供していく。この頃よりモダン・ジャズを演奏するようになる。この頃にクインシー・ジョーンズと出会い、その後にクインシー・ジョーンズ楽団のメンバーになる。1967年グルーシンが音楽の一部を担当した映画『卒業』が公開され、同作のサウンドトラック・アルバム『卒業-オリジナル・サウンドトラック』に、グルーシンはポール・サイモンと共に、自身初となるグラミー賞受賞を果たした。1970年代に入るとクロスオーバーのムーブメントにのりクインシー・ジョーンズやセルジオ・メンデスと共に活動の幅を広げる。ギタリストのリー・リトナーやサックス・プレイヤー渡辺貞夫とも共演を重ねる。1978年に GRPレコード(GRP Records)を設立、グルーシンは、パートナーのラリー・ローゼンとともに、プロデューサーとしてアール・クルー、ノエル・ポインター、トム・ブラウン、デイブ・バレンティン、ボビー・ブルーム、パティ・オースティン、アンジェラ・ボフィル、ダイアン・シューア等数多のアーティストを輩出した。
「Mountain Dance」は、清涼感溢れるサウンドと力強いピアノの調べとまろやかなエレピの音色に彩られた作品、特にマーカス・ミラーとハービー・メイソンのリズム・セクションが素晴らしい、デイヴ・グルーシンの代表作の一つ。
「Mountain Dance」1984年の映画「恋におちて(Falling In Love)」の主題曲に使われて、映画ファンにも親しまれる曲です。
「Friends And Strangers」20才の若きベーシストのマーカス・ミラーのフレットレスベースの完成されたメロディアスなソロが素晴らしいです、
Brothers Johnson Right on Time [CD]
クインシー・ジョーンズのアルバム「メロウ・マッドネス」に参加し名を馳せ、クインシー・ジョーンズの秘蔵っ子と呼ばれるブラザース・ジョンソンの1977年発売のセカンド・アルバム。弟のルイスのチョッパー・ベースがどうしても話題になるが、兄のジョージのソフトな歌声もソフィスティケートされた都会派ソウルとして味わいがある。もちろんプロデューサーは、クインシー・ジョーンズ、参加ミュージシャンもデイブ・グルージンやハービイ・メイソンなどの豪華なメンバーその為か、アルバム全体を通してソフィスティケートされたメロウ・ファンクという感じ、それにしても音数の多いルイスのベースがジャマにならず、逆に曲にフィットさせノリを出す所は、非常にセンスを感じる、これからずっとクインシー・ジョーンズに関係するアルバムに使われる理由だろう、「ウィ・アー・ザ・ワールド 」のベースもルイスです。
映像は、「ストベリー・レター23」シューギー・オーティスのカヴァー曲。
「"Q"」はクインシー・ジョーンズの事です。
Quincy Jones Mellow Madness [CD]
クインシー・ジョーンズはディジー・ガレスピーに憧れるモダン・ジャズ系のトランペッターでした,1953年、ライオネル・ハンプトン・オーケストラに迎えられた頃から彼の考えは少しずつ変わります。トランペット・セクションにはアート・ファーマーやクリフォード・ブラウンがいるのです、そしてクリフォード・ブラウンは、こうもいったそうです。「君は作編曲が素晴らしい。譜面を書くのが向いていると思う」。クインシーは徐々にアレンジにウエイトをおいていきます。仕事は倍増、歌手やオーケストラから引っ張りだこになりました。カウント・ベイシー楽団が、フランク・シナトラが、サラ・ヴォーンが彼に声をかけてきました。しかし70年代半ばにクインシーは脳動脈瘤を患います、まさかの再起を遂げたクインシーはブラザーズ・ジョンソンを迎え、彼ら以外にもキーボードプレイヤーにデイヴ・グルーシンなど豪華ミュージシャンが多数参加している、クインシーのファンク作品である『メロウ・マッドネス』を完成させます。この後、ミュージカル『ウィズ』でマイケル・ジャクソンと知り合い、ここから新たなるクインシー・ジョーンズの伝説がはじまります。
「Is It Love That We're Missin'」デビュー直前のブラザーズ・ジョンソンを大々的にフィーチャーした曲。
「My Cherie Amour」ヒューバート・ロウズのフルートと リオン・ウェア & ミニー・リパートン のボーカル、スティービー・ワンダーのカヴァー曲です。
GEORGE BENSON WEEKEND IN L.A. [CD]
77年L.A.ロキシー・シアターでの臨場感溢れるライヴ・アルバム、メロウ・フュージョン路線のベンソンの記録として満喫できる70年代のライヴ作品。プロデュースがトミー・リピューマの為、「ブリージン」の路線で、当時の流行を反映したような作風ではあるが(この感じが個人的には凄く良かった)、随所に光る超人的なギターや美しいヴォーカルはやはり真似できない。メンバーも、ジョージ・ベンソン(g,vo) ハーヴィー・メイソン(ds) ラルフ・マクドナルド(perc) フィル・アップチャーチ(g) ロニー・フォスター(key) ホルヘ・ダルト(key) スタンリー・バンクス(b)の素晴らしいな演奏力、二人の個性の違うキーボードプレイヤーもこのアルバムの魅力のひとつ、そしてジョージ・ベンソンのギターと歌が聴ける、まさに完璧なライブ・アルバムです。
一曲目の「Weekend in L.A.」ベンソンのギタリストとしての魅力が感じられる曲、後半のギター・ソロがジョージ・ガーシュインの「アイ・ガット・リズム」を引用しているのも面白い。
ジョージ・ベンソンのハートフルな歌声とホルヘ・ダルトのリリカルなピアノ・ソロが素晴らしい曲「It's All in the Game」と「Down Here on the Ground」を2曲聴いて下さい。
「It's All in the Game」
「Down Here on the Ground」