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今井裕 A COOL EVENING [CD]


A COOL EVENING

A COOL EVENING

  • アーティスト: 今井裕
  • 出版社/メーカー: マスクラット
  • 発売日: 2006/02/15
  • メディア: CD


今井裕はサディスティック・ミカ・バンドに在籍したキーボード奏者、メンバーの中では、一番地味な存在であるが、ミカ・バンドらしいバラエティに富んだサウンドを創り出すには、欠かせないメンバーで、サディスティックスになってからは更に貢献度が増していく。高中と高橋の2人が多忙になりサディスティックスが思うように活動できない、そこで今井のソロ・アルバムの制作に向かっていくことに、参加メンバーは、サディスティックスとティン・パン・アレイからの選り抜きの達とSHOGUNの芳野藤丸とケーシー・ランキン、四人囃子の森園勝敏、随所に印象的なボーカルを聴かせる桑名晴子、彼女は次のサディスティックのアルバムにも参加している。ジャケットのイメージ通りにトロピカルなサウンドだけではなく、ミカバンド時代からのしゃれっ気や、粋な精神を感じる事が出来る、前編に渡っての心地良いサウンドに和んでほしい。


「この軽い感じが・・・・・・」この曲の作り方は、まずメロディ弾いて曲の個性をピックアップし、ドラムの林立夫が先にリズムを構成していく方法で、このやり方の有利な点は、リアルタイムでコードを変えられ自由度が増すことでスリリングな仕上がりを引き出せる、ティン・パン・アレイの「チョッパーズ・ブギ」や高中のアルバム「セシェルズ」も林立夫がこの方法で創り上げた。朴訥とした今井のボーカルと桑名晴子のコーラス、表情豊かなシンセ・ベースがオシャレである。

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尾崎亜美 ストップモーション [CD]


ストップモーション

ストップモーション

  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2018/06/13
  • メディア: CD


1978年発表した3rdアルバム『ストップモーション』は、前作まで、アレンジを担当した松任谷正隆から離れて、初めての自身で全曲、作曲と作詞とアレンジを手掛けたアルバム。また同年に、南沙織に「春の予感‐I've been mellow‐」(資生堂CM曲、東京音楽祭ゴールデンカナリー賞作詞賞受賞)、杏里に「オリビアを聴きながら」、高橋真梨子に「あなたの空を翔びたい」をそれぞれ提供した。この時代で作曲もアレンジもこなす女性ミュージシャンは稀な存在、そして彼女のキャラクターから業界内ではマスコット的な存在だったらしい。参加ミュージシャンもほぼ前作と同じ、佐藤博、鈴木茂、高水健司、林立夫など、今回から松原正樹、佐藤準、そしてコーラスはOff Courseが参加しているのは、そんな彼女のキャラクターのおかげでもあるのだろう。このアルバムからほぼ現在の尾崎亜美の形が出来上がっている、この時彼女はまだ二十歳なのである。


「春の予感‐I've been mellow‐」初めての提供曲、弦楽器も含めて初めてのアレンジ、この曲以降、基本的に本人がアレンジするようになる。

「ストップモーション」彼女の個性が出ている、アルバムの聴きどころの一つ。

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来生たかお 浅い夢 [CD]


浅い夢+1(紙ジャケット仕様)

浅い夢+1(紙ジャケット仕様)

  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2018/12/19
  • メディア: CD


来生たかおは、1976年にアルバム「浅い夢」でデビュー、井上陽水と仲が良かった為、元ザ・モップスの星勝や、高中正義、高橋ユキヒロ、小原玪、今井裕、後藤次利等のサディスティック・ミカ・バンドの参加メンバー、さらに、安田裕美、大村憲二、是方博邦、斉藤伸雄、村上秀一、浜口茂外也等が名を列ねており、満を持して製作された力作であることが窺える。周辺関係者から20 ~30万枚セールスは間違いないと目され、また荒井由実にも気に入られていた。しかし、蓋を開ければ6000枚という大きく期待を下回る結果に終わってしまう。当初、ジャズ・ピアニストの世良譲を交えてアルバム制作をしていたが、プロデューサーである多賀英典の意向により、星勝が中心となって編曲を務めることになったという。来生は、ドラムのフィルインまで譜面に書き記し、レコーディングにもたっぷり時間をかける星勝に対し、独学ながら凄い人物であるとの感想を述べている。井上陽水は、本アルバムを聴いた感想として、1曲目(浅い夢)から来生の人柄に触れ、また、姉弟の調和に驚きを、レコーディングスタッフには熱意を、そして何より「生きていたのがとてもうれしく感じられた」と述べている。


「浅い夢」第1弾オリジナル・シングル、ピアノとストリングのみというシングルとしては地味な印象であるが、河合奈保子、倉橋ルイ子、椎名純平、高橋洋子によってカヴァーもされている。

「赤毛の隣人 」東京の郊外で暮らす子供達の隣家に外国人女性が越して来るという設定には、彼等の大人や海外に対する未知の憧れが込められている。

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松岡直也&Wesing LIVE at MONTREUX FESTIVAL [CD]


LIVE at MONTREUX FESTIVAL

LIVE at MONTREUX FESTIVAL

  • 出版社/メーカー: アーント
  • 発売日: 2003/06/25
  • メディア: CD


松岡直也はラテン・ジャズ・ピアニストの第一人者、1979年にはホーン・セクションを加えた大規模編成による「松岡直也&ウィシング」を結成、このアルバムは、1980年スイスのモントルー・ジャズフェスティバルでの「松岡直也&ウィシング」の演奏をライブ・レコーディングしたもので、臨場感は全く損なわれず見事に再現されているアルバムです。会場には遠い東洋からのグループがどんな演奏をするのだろうと不安な雰囲気が漂っていましたが、音を聞くなり会場の雰囲気はガラリと変わり、「松岡直也&ウィシング」の演奏に会場の観衆は瞬く間に魅了されていきます。個人的に松岡直也のライブ・アルバムでは一番だと思っています、前回紹介したフライン・ミミ・バンドのメンバーが3人も参加していて、素晴らしい演奏をしています、特に渡嘉敷祐一のドラムは素晴らしいノリで引っぱているし、土方隆行は、ソロもアンサンブルも申し分ないプレイをしている、ハプニングでギターの音が出なくなったりもしましたが。清水靖晃のサックスも申し分なく、特に「Rap Out」での土岐英史とのソロの掛け合いも素晴らしいです。もちろん、日本のトップクラスのホーン・セクションも凄いし、リーダーの松岡直也のプレイも抜群です。ギターの音が出なかったり、ベースの音が外れていたり、ハプニングもあるんですが、演奏自体は非常にノリが良かったためにトラック・ダウン及びダビングはしないことで発売しようと言うと事になります。ゲストにトゥーツ・シルマンスとモンゴ・サンタマリアが参加しています。


「Noche Corriendo]清水のサックス・ソロの出だしでベースの音が10小節以上外れています、リハーサルが主催者側の不手際であまり出来なかったようで、自分の音が返しのモニターからあまり聞こえていない状態で、この演奏は驚愕です。

モントルー・ジャズフェスティバルですから、映像はあると聞いていたんですが、40年後の今年に発売になりました、そのダイジェストの映像です。

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小林泉美&フライング・ミミ・バンド Orange Sky - Endless Summer [CD]


Orange Sky - Endless Summer

Orange Sky - Endless Summer

  • アーティスト: 小林泉美
  • 出版社/メーカー: (unknown)
  • 発売日: 1970/02/01
  • メディア: CD


このバンドは、EAST WESTの第一回大会のグランプリを取った、ASOCA(アソカ)というバンドで、メンバーは、清水靖晃(Sax)土方隆行(G)小林泉美(Key)渡辺もりお(B) 渡嘉敷祐一(Dr)それぞれがベスト・プレイヤー賞を受賞、土方は、残念ながらカシオペアの野呂一生にベスト・ギタリスト賞を取られてしまう、該当する賞が無かった清水も鍵盤を弾きながらサックスを吹いたり、サックスを2本同時に鳴らしたりして観客を沸かしたらしい。これでASOCAは、業界の注目を集めデビューとなっていくのだが、それよりもインストのバンドとしてデビューするより、キュートで才能もある女性キーボードがいるのだから、彼女をフロントに立ててポップス寄りに展開していこうとになり、バンド名も小林泉美&フライング・ミミ・バンドと改名。78年発売のファーストアルバ「Orange Sky」は、まだ東京音大のピアノ課の小林が作曲とアレンジやプロデュースまで自分の手で行っていて、トロピカルなサウンドのどっぷりという感じだが、特に「ハロー・ハロー・ハロー」「そよそよ (Soyo Soyo)」の2曲は、ヴォーカルとしてのスキルはご愛嬌だが、舌足らずでシュガー・ヴォイスでコケティッシュの歌には、魅力を感じてしまう。この後のアニメ「うる星やつら」の主題歌「ラムのラブソング」にも繋がっていく。他のメンバーも日本のトップクラスのミュージシャンとして活躍していく。


「ハロー・ハロー・ハロー」

「そよそよ (Soyo Soyo)」

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細野晴臣 トロピカルダンディー [CD]


トロピカルダンディー(紙ジャケット仕様)

トロピカルダンディー(紙ジャケット仕様)

  • 出版社/メーカー: 日本クラウン
  • 発売日: 2000/12/16
  • メディア: CD


「トロピカル・ダンディー」は当時のポピュラー音楽の世界では他にはない音楽だった。基本的にはアメリカのロックやR&Bに影響されていたが、それ以外の要素が多かった、ジャズやハリウッドの映画音楽やカリブ海や太平洋や極東の要素が混じり合って、エキソティックでロマンティックな夢を見ているような世界が展開された、初期の荒井由実、吉田美奈子、のような洗練されたものを考えていた人たちには、洗練の方向がまるで違っていたために、受け入れない人達もいたが、アルバム自体は当時のロックとしては破格の3万枚も売れチャートにも入った、音楽ファンは素直にこの音楽のおもしろさを感じたのだろう。細野は、この音楽を「ソイ・ソース・ミュージック」と名付けていた、これによって日本の音楽に新しいモデルを提供する事になった、彼の音楽のこうした方向は、ティン・パン・アレイにも継承され、イエロー・マジック・オーケストラにも形を変えて継承されていく。


「Silk Road (絹街道 Kinukaidō)」細野晴臣がハリー細野という架空のキャラクターを用いて自らを可能な限り遊び尽くしている。

「北京DUCK」細野の代表曲、ティン・パン・アレイでの演奏。チョット前に星野源が、ハリー星野として細野と共演している。

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南佳孝  SOUTH OF THE BORDER [CD]




アルバム・ジャケットが画家の池田満寿夫の代表作「愛の瞬間」のイメージさながらに、けだるい夏の気分と南の島を表現した、永遠のサマーアルバム。夏が似合う南義孝の78年サードアルバム「South Of The Border」。
アレンジには坂本龍一、ミュージシャンは、細野晴臣, 林立夫, 高橋幸宏, 大貫妙子, 鈴木茂、等が参加。ボサやビッグバンド・ジャズを下敷きにした教授=坂本龍一のアレンジは彼が手掛けた作品の中でも1、2を争う好内容、そして同年リリースの高橋幸宏『サラヴァ!』とは双子の関係。大貫妙子とのデュエットで松任谷由美の作詞の「日付変更線」、 メロウ・ボサノバの名曲「夜間飛行」などを収録。レコーディング・エンジニアは、吉田保(妹は、吉田美奈子)で、山下達郎のSPARKLEも彼がエンジニアをしている、イメージの音作りは、抜群に上手い。


来生えつこの詞がハマった、夏のイメージの代表曲「プールサイド」

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トランザム LOVE IS AROUND [CD]


LOVE IS AROUND(紙ジャケット仕様)

LOVE IS AROUND(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト: トランザム
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2008/08/20
  • メディア: CD


73年にチト河内を中心に後藤次利、石間秀機、篠原信彦とデビューしたトランザム、デビュー時は、フォーク色を持ったロック・バンドだったが、70年代中期以降は、CM界では引っぱりだこバンドとなっていく。76年にチト河内以外は、本田真一郎(g)富倉安生(b)小松崎純(Key)高橋伸明(Vo)の新しいメンバーとなり、1978年発表のアルバム「LOVE IS AROUND」は、歌唱力、演奏力、幅広い音楽性、どれをとってもトップクラスの実力を見せつけてくれる作品。ゲストとして深町純、峰厚介、大村憲司が参加してさらにクオリティの高い作品となっている。名曲「世界は今日もまわっている」を収録。


「世界は今日もまわってる」アルバムのバージョンはもっと良いのですが、このバージョンもシンプルなアレンジでなかなか良いです。

おまけの映像で、トランザムCM集

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井上陽水 スニーカーダンサー [CD]


スニーカーダンサー

スニーカーダンサー

  • アーティスト: 井上 陽水
  • 出版社/メーカー: フォーライフミュージックエンタテイメント
  • 発売日: 2019/06/26
  • メディア: CD


1979年のアルバム『スニーカーダンサー』では高中正義が5曲の編曲を務め、高中のギターサウンドが楽しめ、吉田美奈子のコーラスが聴けたりと豪華な作品、1980年のアルバム『EVERY NIGHT』では星勝が編曲から外れるなど、この時期にはサウンドが大きな転換を遂げている。自身の音を追及し低迷期に入っていったが、現在にも続く純然たる陽水の音が完成、陽水独特の言葉遊びやシュールな世界観の歌詞が、アルバム全体にちりばめられ、上質のシティ・ポップとなっている、高中正義とのコラボで前作に勝るとも劣らないアルバムを完成。「なぜか上海」「娘がねじれる時」「海へ来なさい」などが収録されている。


「なぜか上海 」高中正義のギターが炸裂している。

「海へ来なさい」ジョン・レノンが息子に向けて書いた曲があるように、子供のために曲を書きたいと思っていた陽水が生まれたばかりの長男のことを思って書き上げた曲。

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高中正義 TAKANAKA [CD]


TAKANAKA

TAKANAKA

  • 出版社/メーカー: USMジャパン
  • 発売日: 2013/06/26
  • メディア: CD


ジャケット写真で印象の強いオールドストラトキャスターは、六文銭のギタリスト原茂より譲り受けたもの、サディスティック・ミカ・バンド時代から使用を開始したが、当時からボディの特徴は1958年、ネックは1964年貼りメイプルという別年代のミックス、ヘッドのロゴは消えているが、正真正銘のフェンダー製。1977年にリリースされた2ndアルバム『TAKANAKA』、夏や海を連想させる親しみやすい曲調で当時のトロピカル・ブームとも相まって、早くから流行に敏感な若者層全般まで支持を広げていた。夏を感じさせる爽やかナンバーから、ラテン色の強いナンバー、ドライヴ・ミュージックまで、バラエティに富んだ心地良いギター・サウンド、さらに松岡直也、村上秀一、小原礼などが参加により前作より骨太のサウンドを展開されている。


「MAMBO NO. 5 (DISCO DANGO)」高中 正義の代名詞的な1曲「マンボ No.5」をディスコ風にアレンジした。

「Ready To Fly」これも高中 正義の代名詞的な1曲、当時まだ珍しいヴォイス・パーカッションで始まる、アレンジのセンスの良さ感じる。

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