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杏里 Heaven Beach [CD]


Heaven Beach(紙ジャケット仕様)

Heaven Beach(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト: 杏里
  • 出版社/メーカー: フォーライフミュージックエンタテイメント
  • 発売日: 2011/07/27
  • メディア: CD


1978年、17歳の時に、後にスタンダードナンバーにもなった尾崎亜美作曲の「オリビアを聴きながら」でデビュー。82年に当時のバックバンド「スプリット・ココナッツ」のメンバーでもあった小林武史が作曲して花王のCMで使われたシングル盤『思いきりアメリカン』と同シングル曲を収録したベストアルバム「思いきりアメリカン 〜I Love Poping World,Anri〜」がヒット、全盛期の杏里の代名詞とも言える「夏」「海」のイメージが固まった。「Heaven Beach」(ヘヴン・ビーチ)は、82年にフォーライフ・レコードから発売された杏里の4枚目のスタジオ・アルバム。 ブレッド&バター・小林武史・神田広美、82年に当時杏里と同じ事務所(マーマレード)へ移籍した角松敏生が詞や曲などを提供した、前作のムーンライダーズの鈴木慶一がプロデュースした「哀しみの孔雀」のヨーロピアンサウンドとは打って変わり、海辺で聴きたくなるような軽やかなアメリカンポップスを基に制作されて、杏里=夏のイメージを決定付けた。デビューアルバム以来全編曲を瀬尾一三が担当した。 この後は角松敏生との充実したアルバムが3作品続き杏里はダンサブルなポップ・シンガーへと変わり、アニメ「キャッツ・アイ」の主題歌「CAT'S EYE」を歌い大ヒットと繋がっていく。


「HEAVEN BEACH」ブレッド&バターの岩沢幸矢の作曲。

「Fly By Day」作詞 · 作曲 : 角松敏生、アルバム発売同日に同タイトルのシングルが発売。角松自身も1983年に12インチシングル「DO YOU WANNA DANCE」にて“omake”としてセルフカバーしている。

「Last Summer Whisper」

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南佳孝  SEVENTH AVENUE SOUTH [CD]


SEVENTH AVENUE SOUTH

SEVENTH AVENUE SOUTH

  • アーティスト: 南佳孝
  • 出版社/メーカー: Sony Music Direct
  • 発売日: 2013/04/10
  • メディア: CD


エドワード・ホッパーのジャケ画「NIGHTHAWKS / ナイトホウクス」にも負けない南佳孝の会心のアルバム、ニューヨーク録音の「SEVENTH AVENUE SOUTH」は82年にリリース。特に素晴らしいのは南佳孝の作曲と松本隆の作詞のよる2人の作品がアルバムの半分以上のもあり、その世界観はまるで小説を読んでいるようなまたは映画のストーリーのように情景が浮かんできます。参加ミュージシャンも素晴らしくリック・マロッタ(ds)、トニー・レヴィン(b)、デヴィッド・スピノザ(g)、ウォーレン・バーンハート(key)、ラルフ・マクドナルド(per)、デヴィッド・サンボーン(sax)マイク・マエニエリ(Vib)など、リズム・アレンジにレオン・ペンダーヴィス(同じ頃の吉田美奈子のアルバム「Light'n Up」もレオン・ペンダーヴィスのアレンジでした)、ストリングス・アレンジと指揮にニック・デカロの最強の布陣で、もっとニューヨークぽい作品なるとおもっていたら、南佳孝の世界観をこんなにも上手く絶妙に表現して演奏するとは、名手たちの大人のクールな演奏も凄い。ほろ苦い大人の都会派ポップスは今聴いても極上な物。


「SCOTCH AND RAIN」

「夏服を着た女たち」

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山弦 Hawaiian Munch [CD]


hawaiian munch

hawaiian munch

  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2021/02/24
  • メディア: CD


ギタリストで音楽プロデューサーでもある佐橋佳幸と小倉博和によるスーパーギターデュオ山弦、91年に原由子のアルバム「MOTHER」のレコーディングに二人が参加したことがきっかけで山弦を結成、二人がユニットを組んでライヴを中心に活動を開始。2001年には大貫妙子とシングル「あなたを思うと」をリリースし、大貫と山弦のツアーも行っています。名前の由来は、アコースティック・ギター、エレクトリック・ギター、ガット弦ギターといった各種のギターはもちろんのこと、バンジョーやマンドリンの他、アイリッシュ・ブズーキやオートハープなど、様々な弦楽器を演奏し、2人ともさまざまなギターや弦楽器を弾きこなすため、ステージ上に「山」のような「弦」楽器があるということからきている。2002年にリリースされたアルバム「Hawaiian Munch」オアフ島の東、カイルアで録音された”マンチ”シリーズの第2弾。ギター&ウクレレによる全曲カヴァー集のギター・インストゥルメンタル・アルバム。ギターたった2本だけでここまで叙情的で奥深い音を聴かせ、いつもよりゆったりとした時間を与え、繊細華麗でスリリングなアコースティック・ギター・アンサンブルに魅了されます。


「Moon River」山弦アレンジのMoon River。

「蜃気楼の街」シュガー・ベイブのカヴァーです。

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Herbie Hancock Mr.Hands [CD]


Mr Hands

Mr Hands

  • アーティスト: Hancock, Herbie
  • 出版社/メーカー: Sony Bmg Europe
  • 発売日: 2001/04/17
  • メディア: CD


佐藤博のアルバム「アウェイクニング(覚醒)」でもチョット紹介したハービー・ハンコックのアルバム「Mr.Hands」普通ハービー・ハンコックのアルバムの中で企画もの的な扱いで比較的無視されがちの本作だが、ハービー・ハンコックのキーボード・プレイヤーのエッセンスがビッシリ詰まった作品。様々なセッションで構成されているのは、それまでのアルバムの未発表テイクにハービー・ハンコックがシンセサイザーをダビングし統一感を持たせ、一枚のアルバムに仕上げた。とにかくオクラいりにしてしまうには惜しい演奏ばかりで、このアルバムを作ることを前提にこれらの曲をアウト・テイクしていたのではないかと思わせる素晴らしい内容の曲ばかりで、ハービー・ハンコックの70年代の総決算と80年代の予告編という面白いアルバムである。


「Calypso」ロン・カーター(b)トニー・ウィリアムス(dr)とシーラ・エスコヴェド(per)はシーラ・Eの本名である、マイナー・カリプソという珍しい曲調と、このトリオでハービー・ハンコックがシンセサイザーをプレイしているのはこの曲だけで貴重なテイクと言える。

「Just Around The Corner」前作の「モンンスター」のアウト・テイクでファンキーなナンバー、ハービー・ハンコックのローズ・ピアノのソロとそれをあおりまくるアルフォンス・ムザーンのドラムが凄い。

「4am」アルバム「サンライト」のアウト・テイクと思われる、天才ジャコ・パストリアス(b)ハーヴィー・メイソン(dr)のトリオの演奏。

「Textures」このアルバムの為に新しく録音したハービー・ハンコックの一人でレコーディングしたナンバー、佐藤博のアルバム「アウェイクニング(覚醒)」でも使っていたリン・ドラムを始めて使っている(佐藤博のアルバムより2年以上も前に使っている)すべてシンセサイザーを使いながらもヒューマンなサウンドに仕上げているのが素晴らしい。

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山根麻衣 Sorry [CD]


SORRY +2

SORRY +2

  • アーティスト: 山根麻衣
  • 出版社/メーカー:
  • メディア: CD


前作のファースト・アルバム「たそがれ」ギタリスト/アレンジャーの松下誠の初サウンド・プロデュースで各方面から高く評価される、セカンド・アルバム「Sorry」ではアナログA面は鈴木茂がアレンジを担当、アナログB面が松下誠がアレンジを担当し、前作と同様に上質なシティ・ポップが聴けるアルバムとなっている。二人のギタリストのアレンジのテイストの違いを聞けるし、彼女のハスキーな歌声を2人がどのように生かしているかを聴けるのもこのアルバムの聴きどころの一つ。姉の栄子、弟の暁もプロになっていて3人でコーラス・ユニットとして活動していたこともあった、姉妹で柳ジョージ&The Band Of Niteでコーラスで活動、姉の栄子はギタリスト佐橋佳幸を輩出したバンドUGUISSでボーカルで加入83年にデビューしている。山根麻衣の次のサード・アルバム「WILL」には佐橋が作曲とギターで参加している。


「My Saturday Man」鈴木茂のアレンジ、シンプルなアレンジで山根麻衣 のヴォーカルを際立たせている。

「今もひとりさ」鈴木茂のアレンジ、アーバンな響きのナンバー。

「Out of the Night 」カシオペアの向谷実が楽曲を提供し、松下誠がアレンジを担当、この頃2人は良くコラボレーションをして活動していました。

「 In Love 」松下誠の作曲、彼らしさがよくでた浮遊感のあるアーバン・メロウなナンバー。

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松下誠 The Pressures And The Pleasures [CD]


THE PRESSURES AND THE PLEASURES(+4)

THE PRESSURES AND THE PLEASURES(+4)

  • アーティスト: 松下誠
  • 出版社/メーカー: ブリッジ
  • 発売日: 2019/07/31
  • メディア: CD


前にも紹介した、前作の松下誠の名作「FIRST LIGHT」から半年、東京の映像的イメージをサウンドにしたセカンド・アルバム「The Pressures And The Pleasures」都市:東京の映像的イメージをコンセプトに4つの組曲(テーマ)で構成されたアルバム、前作の真逆を行くような実験的で難解なプログレッシヴ・サウンドが本作の軸になっている。一方、女性ボーカリストClaraをフィーチャリングした前作を踏襲した都会的でポップなサウンドの曲もある、音楽の探究者・松下誠の念入りに練りこまれたアレンジとその研ぎ澄まされた音は唯一無二のオリジナリティに満ちあふれ、孤高のイメージも感じられる出来の良さのアルバムです。もちろんギタリストとしての才能もハイクオリティです。
参加ミュージシャンは松下誠(vo,g,Synth,perc)富樫春生(kbds)山田秀俊(kbds)信田かずお(kbds)富倉安生(b)宮崎全弘(ds)山木秀夫(ds)石井コータロー(perc)Clara(vo) など、強力なメンバーとなっている。


「The Pressures and the Pleasures」松下誠のプログレッシヴな表題曲。

「The Garden of Walls 」マイルス・デイヴィスのライヴに強いインスパイアを受けて出来たという内相的なナンバー。

「The Bridge」女性ボーカリストClaraをフィーチャリングしたナンバー。

「Business Man, Pt. 1」松下誠のヴォーカルが心地良い都会的でポップなサウンド。

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佐藤博 Awakening [CD]


アウェイクニング スペシャル・エディション

アウェイクニング スペシャル・エディション

  • アーティスト: 佐藤 博
  • 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックダイレクト
  • 発売日: 2014/12/10
  • メディア: CD

82年にリリースされた佐藤博の通算4枚目となるアルバム「アウェイクニング(覚醒)」関西のブルース・シーン出身の泥臭さはここには見当たらない。鈴木茂&ハックルバックやティンパン・アレイを経て、単身渡米し、ロジャー・リンが発明したリンドラムLINN LM-1に出合う、この機材はそれまでのリズムマシンと違い、PCM音源のサンプリングしたドラムの音色を使って自らリズムパターンをプログラミングによって作れる機材であり、佐藤はハービー・ハンコックのアルバム「Mr. Hands」で聴いてぶったまげ、これを使えば自らが思い浮かぶドラミングをプログラミングによって日本でもアルバムが作れるとなり、ギャラの代わりにLM-1買ってくださいと無理やりお願いして、作ったのが「アウェイクニング(覚醒)」だからこの作品にはドラマーが一切参加していない。カナダ出身の女性シンガー、ウェンディ・マシューズのヴォーカルをフィーチャーし、自身のヴォーカルと上手くブレンドし、渡米によってさらに洗練されたポップ感覚を極め、コンテンポラリーな打ち込みの先駆けとなったアルバムである。


「It Isn't Easy」オリエンタルな感性を上手く取り入れた、センス溢れる曲。

「Blue And Moody Music」浮遊感のある佐藤博らしい曲、リリカルなピアノも良い。

「Say Goodbye」信頼関係のある山下達郎がギターで参加、山下達郎もこの打ち込みの作品に刺激を受けたはず。



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CINDY Love life [CD]


Love Life

Love Life

  • アーティスト: Cindy
  • 出版社/メーカー: (unknown)
  • 発売日: 1970/02/01
  • メディア: CD


CINDY(本名:山本 真裕美)のデビュー・アルバム「Love life」86年にリリース。松任谷由実のコンサートのサポートや山下達郎バンドでバック・コーラスとしても活躍、その歌声は山下達郎のライブ・アルバム「JOY」に収録されている。その山下達郎バンドの主要メンバーが全編で参加、そしてあのスティーヴィ・ワンダーが実力を認め2曲で作編曲・演奏で参加、自らがプロデュースを手掛け、全曲英語の歌詞による曲の仕上がりはなかなかなもの。作曲家としては、中山美穂にシングル「人魚姫 mermaid」を提供したのを始め、様々なアーティストに90年代後半まで多くの曲を提供した。1988年に中山に提供した「Witches」は『第15回決定! FNS歌謡祭』グランプリを受賞。アイドル歌謡を邁進していた中山美穂を、角松敏生に次いでアーティスティックな音楽性へと導いた立役者である。 2001年12月に、移住したアメリカのロサンゼルスで癌で死去。


「Try Your Luck Again」佐藤博がアレンジをした曲、ミニー・リパートンを彷彿させる歌声はスティーヴィ・ワンダーが認めるのも当然。

「Think Your Love Away」スティーヴィ・ワンダーの書き下ろしの曲です。

おまけでTVアニメ『うる星やつら』4代目OP「Chance on Love」デビュー曲です。

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山下達郎 Pocket Music [CD]

作詞
POCKET MUSIC (2020 Remaster)

POCKET MUSIC (2020 Remaster)

  • アーティスト: 山下達郎
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2020/11/25
  • メディア: CD


オリジナル・アルバムとしては『MELODIES』以来約3年ぶりとなるスタジオ・アルバム、山下達郎がコンピューターを導入してレコーディングした最初のアルバムで、ドラム、ベース、ピアノ、サックス、フリューゲルホルン、ギター・ソロ、コーラス以外は自らの演奏と打ち込みによる多重録音をしている。このアルバム以降、山下は自らの演奏と打ち込みによる多重録音を音楽制作の核に据えるようになっていった。コンピューターやサンプリングを導入しているとは思えない、今までと変わらないご機嫌なアルバムとなっている、さすが音の職人の山下達郎、方法論としてそのツールを変えただけで、今までと変わらないヒューマンな達郎サウンドになっている、前作に続き歌詞にもウエイトを置き進化しているのが感じられる。このアルバムは本人にとって実験をしているアルバムなので、91年に全面的にリミックスしてさらに音の向上をしている。
さらに2020年に最新リマスタリングしてボーナス・トラックも複数曲収録で発売された。


「Pocket Music」山下自身、詞・曲・アレンジ・演奏共に大変好きな作品で、最初はドラム・マシンを使った同期もの”で完成させようとしていたため、ドラムの上原裕の変則的なドラム・パターンになっている。とりわけニューヨークでレコーディングしたジョン・ファディスのフリューゲルホルンのソロが素晴らしい。

「メロディー,君の為に」映画『タンポポ』の主題歌用にと書き始めたものだが間に合わず、詞を変えてそのまま進行させ、このアルバムに収録された、個人的にも大好きな曲。

「Shampoo」アン・ルイスの'79年のアルバム『PINK PUSSYCAT』をプロデュースした際に書き下ろされた曲のセルフ・カヴァー。当初から自身の弾き語りを打ち込みでシミュレートすることを目指してレコーディングされた。当時聴いた時はサンプリングでの打ち込みでここまで来たかと思ったのを思い出す。後に山下は「今聞くとデータの打ち込みなど稚拙な部分もあるが、あの当時ではこれが限界だった」と言っている。

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有賀啓雄 SHERBET [CD]


SHERBET

SHERBET

  • アーティスト: 有賀啓雄
  • 出版社/メーカー: BMGビクター
  • 発売日: 1987/06/05
  • メディア: CD


有賀啓雄の87年にリリースされたファースト・アルバム、雨をテーマにした曲が多くロマンティックな作品が多いアルバムでもある。有賀啓雄は数々の著名なミュージシャンの作品やライブに参加する国内屈指の実力派ベーシスト、またベーシストとしてだけでなく、作編曲家やプロデューサーとしてもその才能を発揮している。80年代や90年代の邦楽作品のクレジットを見るとかなりの頻度で参加しているのがわかる。彼の才能を高く評価していた山下達郎のバックアップもあり実現したデビュー作でもある、一人でありとあらゆる楽器をこなしマルチな才能とポップ・センスは、同時期の山下達郎の作品と同じ様なテイストで作られていのも面白い、また彼のスタジオ・ミュージシャンで培った緻密なアレンジと演奏力と、ナイアガラばりのエコー・サウンドで上質でロマンティックなポップスを楽しめるアルバムとなっている。


「雨色の僕と君」有賀は自らの音楽性を「エレクトリック・フォーク」と呼んでいたようだが、この曲ではそれがよく現れている。無駄がなくエコーがかけられた、柔らかいサウンドとメロディーが心地良い。

「さよなら入り缶ジュース」ウォール・オブ・サウンドで大滝詠一の影響を感じる。

「風の横・横」ベーシストらしく、ベース・ラインが重厚であるが、爽やかなポップナンバー。

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