Jaco Pastorius Word of Mouth [CD]
1981年、ワーナー・ブラザース・レコードとソロ契約し、セカンド・ソロ・アルバム『ワード・オブ・マウス』をリリース、発想と技術とが完璧に近いバランスで音楽に体現した、鬼才ジャコ・パストリアスの傑作。デビュー・アルバムはベースの可能性が狙いだった為、ベース・プレイが前面に出ているが、今回は音楽即ち、形容詞のつかない純粋な音楽そのもので、ジャコという人間そのものだと、本人が語っている。バッハの「Chromatic Fantasy」をアレンジし、ビートルズの「Blackbird」を曲間なしでくっつけてしまう、斬新な解釈があったり、伝統的なビック・バンド・スタイルを現代風に改変しR&B,ファンク。ソウルが溢れる曲を書きあげたり、ビ・バップまでを咀嚼し、独自のエネルギーを噴出させている。
「Crisis」アルバムの一曲目、自ら弾いたベースをシンセサイザーにインプットしあえてシンセサイザー・ベースとして使い、ソロイスト達に別々に聴かせて別々にソロをレコーディングし、それをジャコがミキシングして完成させている、発想が別次元です。
「Liberty City 」壮大なビック・バンド・ナンバー、ファンキーなグルーブと凝ったホーン・アレンジが圧倒的だ。
「John and Mary」一変してトロピカルなナンバー、彼の死後にリリースされたアルバム「ホリデー・フォーパンズ 」に繋がっているような曲である。
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