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Ron Carter Parade [CD]


パレード

パレード

  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック クラシック
  • 発売日: 2008/06/18
  • メディア: CD


ロン・カーターは、10歳頃からチェロのレッスンを始め高校生からベースを弾くようになりました。当初クラシックのコントラバス奏者を目指して猛練習をしていましたが、人種差別の壁もありオーケストラの入団の願いは届かず、ジャズのベーシストに活躍の場を移しました。59年22歳の時、チコ・ハミルトンのグループでプロとしてデビューしその後、キャノンボール・アダレイやボビー・ティモンズなどのグループに参加していたところマイルス・デイヴィスの目にとまりマイルス・デイヴィスのクインテットに参加、ハービー・ハンコック、トニー・ウィリアムスと共に不動のリズム・セクションを形成して「黄金のクインテット」としてモダン・ジャズの頂点を極めました。79年にリリースされたマイルストーンにおける5作目となるアルバム「パレード」は、ロン・カーター自身がプロデュースにあたっているだけに、当時の彼の傾向が出ているアルバムで、A面はソフト・サイド、B面はストレート・アヘッドなジャズを強調していて、サイドによって趣を異なえていて、当時のロン・カーターの姿を見事に浮き彫りにしている。ジョー・ヘンダーソンがテナーサックスで、チック・コリアがピアノで、トニー・ウィリアムスがドラムで参加していることが、このアルバムの価値を大きく底上げしている要素の一つでもあるのだが、とにかく彼らの好サポートも聴きどころのひとつ。A面の「A Theme In 3/4」「Sometimes I Feel Like A Motherless Child 」はロン・カーターが当時やりたかった事で、ベースのユニークさを味わえ、ベースの音色が楽しめる。B面の「Tinderbox」「Gypsy」はトレート・アヘッドなジャズをきくことが出来る、特に「Gypsy」はこのアルバムのハイライトで、マイルス・デイヴィス・クインテットで鍛え上げられたロン・カーターの4ビートの刻みが聴ける、これこそがロン・カーターの本領で、この緊張感こそがロン・カーターが奏でる4ビートの魅力なのだ。

「A Theme In 3/4」

「Sometimes I Feel Like A Motherless Child 」

「Tinderbox」

「Gypsy」

nice!(31)  コメント(2) 
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コメント 2

NO14Ruggerman

ロン・カーターは大好きなアーチストです。
特に彼のピッコロ・ベースによる演奏を好みますが
あまり普及しなかったようで残念です。
by NO14Ruggerman (2023-03-03 13:25) 

ameneko

NO14Ruggermanさん
「パレード」はハービー・ハンコックではなく珍しくチック・コリアとのセッションだったので選んでみました、ロン・カーターのソフトな一面が聴けるアルバムでもありました。ロン・カーターのピッコロ・ベースのソロはアイディアは素晴らしいが、ロン・カーターしか弾けないフレーズの感覚が多く、他の人が弾いてみたいと思わせられなかった為かあまり普及できなかったと思っています。V.S.O.P.を生で見たのですが、あのクリアな音とナチュラルで均等なリズムの4ビートには本当に痺れました。ハービー・ハンコック、ウエイン・ショーター、トニー・ウイリアムスの組み合わせによるバッキングが一番ロン・カーターの良さを出せると思っています。
ウェイン・ショーターが亡くなったしまった、大好きなサックス奏者だったのに。
by ameneko (2023-03-03 21:51) 

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