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Ralph MacDonald Counterpoint [CD]


カウンターポイント

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  • アーティスト: ラルフ・マクドナルド
  • 出版社/メーカー: SOLID/T.K.RECORDS
  • 発売日: 2016/05/11
  • メディア: CD


ラルフ・マクドナルドは当時のニューヨークのスタジオ・ミュージシャンの中でもプライオリティの高い人で他のミュージシャンに仕事を割り振り出来る立場だった。前にも紹介したマイク・マイニエリも同じような立場で、両者のソロ・アルバムを見ると、いわゆるファースト・コールと呼ばれる腕利きが大勢脇を固めている、本作もスタッフのスティーヴ・ガット、エリック・ゲイル、リチャード・ティーのリズム・セクションを始めブレッカー・ブラザース、デビッド・サンボーン、グローバー・ワシントンJr、トム・スコットなどが参加している。そんなボス的存在のラルフはニューヨーク生まれだが両親がトリニダード・トバゴ出身で父親がカリプソの名手で幼い頃から影響を受けている。
ハリー・ベラフォンテのバンドに17歳で採用されたが当時のベラフォンテはカリプソと言う音楽を聴いたことも無かったという、その楽しげな音に魅了されてその後にベラフォンテは「カリプソ・カーニヴァル」を発表する。その後はウィリアム・ソルターとウィリアム・イートンの3人で出版社を立ち上げパーカッション奏者だけでなくソングライターとしてもロバータ・フラック、ダニー・ハサウェイ、グロバー・ワシントンJrなどに楽曲を提供しヒット曲を生み、また映画「サタデーナイトフィーバー」で使用された「カリプソ・ブレイクダウン」でグラミー賞を受賞している。パーカッション奏者としてもビリー・ジョエル、スティーヴィー・ワンダー、ジェームス・テイラー、デヴィッド・ボウイなど、ヒット作品のスタジオではラルフのパーカッションが常に鳴っていたという。その類い稀なメロディー・センスとグルーグはワン・アンド・オンリーのサウンドである。
79年にリリースされた「Counterpoint」は全2作よりもポップなアルバムで70年代後半のニューヨークのご機嫌なサウンドが聴けるもの、作曲はラルフとソルタートイートンの3人、プロデュースも3人が手掛けている。


「Tell The Truth」ザッカリー・サンダースのヴォーカルがスティーヴ・ガッドとリチャード・ティーとエリック・ゲイルのベース(ギタリストのエリック・ゲイルが素晴らしいグルーブを出している)のツボを押さえた伴奏での歌は素晴らしい。

「Discolypso」ディスコとカリプソを交えたラルフらしい曲、ヴォーカルもラルフ本人、スティール・パンのソロはロバート・グリニッチ。

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NO14Ruggerman

ラルフマクドナルド…ご両親は南米のご出身でしたか。
「回帰」というアルバム(曲)でのボーカルがアフリカの言葉のように聞こえたのでルーツはてっきりアフリカだと思っていました。
自分にとっては四十数年間経過しての新たなる発見でした笑
by NO14Ruggerman (2021-05-08 12:18) 

ameneko

NO14Ruggermanさん
「回帰」は前にも紹介したのですが、ラルフの祖母アルパーサに捧げられた作品でした。両親がトリニダード・トバゴ出身ですが、その前のルーツであるアフリカの音楽から始まり現代音楽までを取り上げているアルバムなので間違ってはいないですよ。
by ameneko (2021-05-08 12:57) 

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