ベック・ボガート&アピス・ライヴ・イン・ジャパン [CD]
オープニングのスティ・ワンダーの名曲「Superstition」で始まるライブ、ティム・ボガードとカーマイン・アピスのリズム・セクションがライブならではのヘビーさラウドさを出しそれに対抗するようなジェフのギター、3人ノテクニックの限りを尽くしたインプロヴィゼーション、73年という時代を考えると想像を超えるものだったと思う。本人も日本のファンを打ちのめしたよねと、後のインタビューで本人が言っている。しかし、このアルバムは日本のみでの発売、スタジオ録音のアルバムとニュアンスがだいぶ違うのでジェフが、発売はしたくないと言っていたのを日本だけならと説き伏せたらしい。
「Superstition」
MANHATTAN TRANSFER extensions [CD]
最高のコンテンポラリー。ジャズヴォーカル・グループ、しかし当初の、ヒット曲が、グレン・ミラーなどの曲だったために、ノスタルジックなヴォーカルグループのイメジーと思われていた、イメージを覆したい彼らは、交通事故でのメンバー交代、当時の新進気鋭のプロデューサージェイ・グレイドンの起用でイメージを変えることに成功する。全曲カバー曲なのだが、頭の堅いジャズ・ファンには、信じられない斬新な試みとアレンジでジャズ・ファン以外の人にもピールすることが出来た。トワイライトゾーンとバートランドがこのアルバムのハイライトではあるが、他の曲も秀作で聴きごたえ十分である。
「バートランド」の映像は、原曲のウェザー・リポートとの共演です。
吉田美奈子 LIGHT’N UP [CD]
吉田美奈子 LIGHT'N UP [Blu-spec CD2]バージョン 吉田 保リマスタリングシリーズ
- アーティスト: 吉田美奈子 ヨシダミナコ
- 出版社/メーカー: (unknown)
- 発売日: 1982/02/01
- メディア: CD
今年から流れている住友不動産CMで「頬に夜の灯」が使われていて、チョットびっくり何で今頃、でも古さは感じませんね。というわけで、今回は吉田美奈子さんのアルバムLIGHT'N UPです。
1980年から山下達郎さんから完全に離れて活動を始め、一人多重録音コーラスで独自の音楽性を作っていく彼女、今回は、前作からのメンバー、渡嘉敷祐一、岡沢章、松木恒秀、土方隆行、富樫春生に佐藤博を加えた、東京のメンバー。そして、ホーンセクションがニューヨークのブレッカー・ブラザース、デビット・サンボーン、ジョン・ファディスの豪華メンンバーで、都会的なサウンドなるのは当然。最高のニューヨークサウンドの1曲目、岡沢章とのデュエットの4曲目と聞きどころも多いアルバム。「LIGHT'N UP」と「頬に夜の灯」のデビット・サンボーンのソロ、「風」のマイケル・ブレッカーのソロともに、ニューヨークサウンド最高です。
「LIGHT'N UP」Live at Roppongi PIT INN 1982.12.2
「頬に夜の灯」ライブ 1995
山下達郎 JOY [CD]
山下達郎の80年代のライブ音源から厳選されたアルバム、ラスト・ステップの弾き語りで始まる、良い意味で、びっくりしやっぱり歌うまいな~と思い、本人のギターカッティングのSPARKLEに入っていく、(歌いながらのカッティングも上手い)そして怒涛の名曲が続いていく、当時のサウンドの要、Dr青山純、Bass伊藤広規、Sax土岐英史などの演奏も最高。ライブなので、土岐さんSax吹きまくりです。LALA MEANS I LOVE YOU のカヴァーも良いです、本人のハーモニカものノリノリで吹いています、コーラスも良い、盛り上がってます。
映像がほとんどない達郎さん、当時の15分にも及ぶJOYの宣伝映像を見つけたので、見てください。
ミニー・リパートン パーフェクト・エンジェル [CD]
5オクターブの天使の声を持った歌手として形容されたミニー・リパートン。15歳からプロとしてデビュー、7枚のシングル曲を出すが、いずれも成功していない、ソロとして活動していた彼女にターニングポイントとなったのはロータリー・コネクションへの加入である、ソウル、ソフトロック、ゴスペル、フォークなどの要素を、サイケデリックに融合した、新しい音楽性を持ったグループで、後の色々なミュージシャンに影響を与えたバンドで、特にアース・ウインド&ファイアーのモーリス・ホワイトに大きな影響を与えた。Love Has Fallen On Meはそのままのアレンジで、チャカ・カーンがカバーしているのもおもしろい。そしてこのアルバムの共同プロデューサーのスティービー・ワンダーもロータリー・コネクションの大ファンで、それをきっかけにこのアルバムの制作になっていく、スティービーの曲も2曲入っているのも嬉しい。大ヒット曲「ラヴィン・ユー」は子どもに子守唄で歌っていた曲で、まさに天使の歌声、アルバム全体で天使の歌声を堪能していただきたい。
この後、彼女は乳がんになってしまい31歳の若さで亡くなってしまう。
「ラヴィン・ユー」
ボズ・スキャッグス ダウン・トゥー・ゼン・レフト [CD]
前作「シルク・ディグリーズ」の爆発的な大ヒットから1年半を経て発表された、ダウン・トゥー・ゼン・レフト、ベストセラーにはなったが、前作ほど売れなかったために評価が低いと言われるが、シルク・ディグリーズをしのぐアルバムという声も多い、と言うのも全曲どれもが名曲といわれるぐらい秀作で、素晴らしい出来になっている。特に全曲ドラムがTOTOのジェフ・ポルカロでどんな曲でも素晴らしいドラミングをしている、まだこの頃、20代前半なのに、まさに天才です。最後に「A Clue」のギターソロ、このソロだけでまだ無名だったTOTOのスティーブ・ルカサーが一躍有名になっていった、有名な曲。この二人は高校の同級生です。
「A Clue」
Police Outlandos d'Amour [CD]
このファーストアルバムは、元ヴェルベット・アンドーグランドのジョン・ケイルをプロデューサーにレコーディングを進めるが、不調に終わり、結局自らの手でプロデュースをし発表する。
ファーストアルバムらしい勢いを音楽にぶつけてている3人、自らの手で作ることになったのが、良い方向に行ったのだと思う、当時の最先端のイギリスらしいパンキッシュで荒々しい音、トリオの音もカッコイイです、音楽的にもレゲエのリズムを取り入れて、新しい音楽になっていて、やっぱり、Policeは凄いですね。シングル曲、ロクサーヌの大ヒットで一躍人気バンドになる。
スティングとスチュアート・コープランドはロックよりジャズの影響受けているのも面白い、アンディ・サマーズはアニマルズに加入したこともある、卓越した技術を持つギタリストでポリスの音の要になっている。スティングは、貧しい家庭で育ったらしく、パンクもホンモノなんだと実感し、苦労して、教員の資格も取っているので、教養もしっかりしていたので、今の洗練された音楽に繋がっている。
「Roxanne」
Roberta Flack Killing Me Softly [CD]
柔らかなボーカルを自身のリリカルなピアノにのせて、感情豊かに表現するスタイル。
Killing Me Softly With His Song 邦題「やさしく歌って」はグラミー賞を総なめした代表曲、いまや古典に挙げられる名曲だが、彼女の作品ではなく、1972年8月にリリースされたリーバーマンのオリジナルでヒットをしなかった、飛行機の機内BGMとして採用されていたこの曲をロバータ・フラックが偶然聴いて気に入って歌い、彼女のバージョンが大ヒットとなる、彼女の作品だと思っている人が多いと思いますが、それはど、素晴らしい出来なんだけどね。
この頃のアルバムは、自らの作曲がなく、全ての曲のアレンジ(ストリングスとホーンを除いて)を担当、洗練された凛としたアルバムのサウンド作りが楽しかったようです、そんな彼女の世界に奥深く引き込まれていく作品です。
「Killing Me Softly With His Song 」
大橋純子&美乃家セントラル・ステイション RAINBOW [CD]
大橋純子のサードアルバム、大橋純子&美乃家セントラル・ステイションとしては、ファーストアルバム、チャカ・カーン&ルーファスが好きだった大橋は、バンドと一緒に音を作りたい、それが実現したアルバム。メンバーもリーダーのDr.見砂和照、Key.佐藤健、Bass.福田郁次郎、Guitar.土屋昌巳を中心に美乃家セントラル・ステイションのサウンドが作られていく。
一曲目のヒット曲シンプルラブは佐藤の曲で作詞は松本隆、アレンジも佐藤が担当、当時の最先端でお洒落な曲。ファンキーな曲は土屋が、オシャレな曲は佐藤がアレンジも作曲も担当しているようだ、特に土屋はこの頃ファンキーな音楽がやりたかったらしく、もちろん大橋の素晴らしいボーカルがあるからではあるが、アルバム全体でストラトキャスターの素晴らしい音で、演奏をしている。
5曲目のナチュラル・フーズはバンドならではの演奏をしている、土屋のギターソロは後の一風堂を彷彿とさせるソロである。
美乃家セントラル・ステイションの名前もグラハム・セントラル・ステイションから土屋がインスピレーションを受けてつけた。
「SIMPLE LOVE」