カルメン・マキ&OZ 閉ざされた町 [CD]
カルメン・マキ&OZの当時としてはまだ珍しいLA録音のセカンドアルバム「閉ざされた町」は76年にリリースされた。ジャニス・ジョプリンを聴いてショックを受けたカルメン・マキは近田春夫、立川直樹らと「カルメン・マキ&タイムマシーン」を結成するがすぐに解散。その後、竹田和夫のブルース・クリエイションと組んで、1971年に「カルメン・マキ&ブルース・クリエイション」を発表。それまでのフォークシンガーから、女性ロッカーへと彼女は生まれ変わった。75年にファーストアルバム「カルメン・マキ&OZ」をリリースする、「私は風」などが入ったアルバムは10万枚以上を売る大ヒットを記録する、当時ロックのアルバムとしては快挙を成し遂げる。そしてその1年後に発売されたのが、今回紹介するアルバム「閉ざされた町」、バンド・メンバー構成はヴォーカルのカルメン・マキ、ギターの春日博文、ベースには川上茂幸、ドラムに久藤賀一、キーボードの川崎雅文という構成で、ファースト・アルバムのレコーディング時と同じだったのはカルメン・マキと春日博文のみだったが、前作の延長上のサウンドでありながらも、さらにスケールアップし、プログレッシブ・ロックの要素も加味された重厚さを感じさせるもので、バンドとしても大きく進歩したアルバムだった。「火の鳥」の歌詞が栗原祐子と加治木剛の共作である以外は、「崩壊の前日」から「閉ざされた町」までのすべての楽曲が加治木剛の作詞、春日博文の作曲によるものだ。加治木剛は、春日博文の高校の同級生であり、その縁でカルメン・マキ&OZの楽曲の作詞を担当した、一部は作曲もし、半ばマネージャー的存在であった。その後にダディ竹千代として、随分前に紹介した、ダディ竹千代&東京おとぼけCATSを結成する。
「崩壊の前日」
「閉ざされた町」
「振り子のない時計」