Diana Ross Diana [CD]
ダイアナ・ロスが「マホガニーのテーマ」で全米1位を獲得して以来、しばらく低迷していた時期、新作アルバムのプロデュースに白羽の矢が立ったのが、ナイル・ロジャース&バーナード・エドワーズのプロデュースチーム。、時代の最先端を行くシックとのコラボレーションは、両者のテイストがあまりにかけ離れていたことから、このニュースを聞いた大半の関係者は、両者の関係はすぐに破綻するだろうと予想していた。しかしそうした声に反し、アルバムの制作は快調に進められていくのであるが、完成直前になってダイアナとレコード会社モータウン側からCHIC色が強い、ダイアナが後ろに追いやられている等の理由で、ミックスをやり直すも納得出来るものが出来ず、モータウン側の人間で手直しすることに、かなりのショックを受けたナイル・ロジャースは、自分らのクレジットは外してくれと申し出ますが聞き入れられませんでした。しかしそのモータウン側が手直ししたアルバム『DIANA』をリリース後、蓋を開けてみれば「アップサイド・ダウン」はみるみるチャートを登り全米1位に。
「アップサイド・ダウン」では、ナイル・ロジャースのプロデュースによるディスコ・サウンドとセクシーなイメージ戦略で新境地を開いた、ナイル・ロジャースは、自分達の持つオリジナリティをいくつものパターンで表現できることを証明し、彼女の新しい魅力をリスナーにアピールすることにも成功している。