原田真二 Feel Happy [CD]
Feel Happy 2007~Debut 30th Anniversary~
- アーティスト: 原田真二
- 出版社/メーカー: フォーライフミュージックエンタテイメント
- 発売日: 2007/10/24
- メディア: CD
「フィール・ハッピー」は78年にリリースされた、原田真二のファースト・アルバムである。プロデューサーは吉田拓郎と原田真二、作曲は原田真二、アレンジは鈴木茂と原田真二と 瀬尾一三、作詞に松本隆、バックのミュージシャンも林立夫、後藤次利、鈴木茂などの選りすぐりのミュージシャンを集め新人原田真二をサポートしている。「日本のニオイのまったくないメロディー」などと評され、それまでとは比べものにならないくらいポップ感覚にあふれた洋楽的なサウンドは、「和製ロック」に新しい可能性と展開をもたらした。右手にポール・マッカートニーを、左手にエルトン・ジョンを、そしてハートにはギルバート・オサリヴァンを忍ばせていると言われ、日本のシンガーソングライターのイメージを覆した、元祖ピアノ・ロックといわれるように、男性のピアノの弾き語りというスタンスが珍しかった。原田の登場は、アイドルの枠を外れるほど後に続いた多くのポップシンガーに大きな影響を与えており、その功績は図り知れない。10代(19歳3か月)でファーストアルバム1位を獲得した男性ソロシンガーは、原田真二しかいない。
「Curtain Rise 」 作詞:松本隆, Louie西島(英詞)作曲:原田真二 編曲:原田真二, 瀬尾一三
「Sports」作詞:松本隆 作曲:原田真二 編曲:原田真二
「てぃーんずぶるーす/」 作詞:松本隆 作曲:原田真二 編曲:鈴木茂, 瀬尾一三
「黙示録 (The Revalation)」 作詞:松本隆 作曲:原田真二 編曲:原田真二, 瀬尾一三
佐野元春 Heart Beat [CD]
「ハート・ビート」は、81年にリリースされた、佐野元春のセカンド・アルバム。本作より佐野自身のプロデュースが開始される、これは大瀧詠一の「さらばシベリア鉄道」のレコーディングのセッションを見学し、刺激された為で自分も全部やらなくちゃとセルフ・プロデュースに乗り出した。アレンジは前作に引き続き伊藤銀次、大村雅朗と共同で行われた、このアルバムが一番「銀次色」が出ている。「ガラスのジェネレーション」は大瀧詠一の影響もあったのか、現代風のオールディーズというコンセプトもあり、ウォール・オブ・サウンドに仕上がっている。歌詞も十代の姿を写しとったような世界観に変わり、佐野元春の音楽に対する純粋さが読み取れ、アーバンなサウンドを意志的に作り、佐野元春が求めるサウンドに近づいていた。当時、セールス的には振るわなかったが、今日までの佐野のライブでも歌い続ける楽曲が数多にあり、支持されるアルバムである。
「ガラスのジェネレーション」作詞・作曲:佐野元春、編曲:佐野元春・伊藤銀次
「ナイトライフ」作詞・作曲:佐野元春、編曲:佐野元春・伊藤銀次
「彼女」作詞・作曲:佐野元春、編曲:佐野元春、ストリングスアレンジ:大村雅朗
「悲しきレイディオ 」作詞・作曲:佐野元春、編曲:佐野元春・伊藤銀次
小林麻美 Grey [CD]
87年リリース、小林麻美6作目のオリジナルアルバム「Grey」。小林麻美の自伝というコンセプトにプロデュースは松任谷由実、サウンドプロデュースは後藤次利に委ねた、歌唱力の点でネガティブな意見がありますが、浮遊感のあるアンニュイなこの歌声と退廃的なのに優麗な色彩が浮かぶ、この独特な世界は彼女の歌にピッタリ、さすが松任谷由実のプロデュースと言う感じでしょうか、歌仕事はこのアルバムで終了。2016年にリリースされた松任谷由実、38枚目のオリジナルアルバム「宇宙図書館」の最後を飾った1曲「Grey」の原曲はこのアルバムからのセルフカバーでした。参加したバックのミュージシャン達は、後藤次利(b)今剛(g)富樫春生(key)青山純(dr)松下誠(g)山木秀夫(dr)渡嘉敷祐一(dr)ジェク・H・コンセプシオン(sax)久保田利伸(cho)大滝裕子(cho)斉藤久美()吉川智子(cho)など豪華なメンバーです。
「Grey」作詞・作曲:松任谷由実/編曲:後藤次利
「Erotique」作詞・作曲:松任谷由実/編曲:後藤次利
「移りゆく心」作詞・作曲:松任谷由実/編曲:後藤次利
「I Miss You」作詞・作曲:松任谷由実/編曲:後藤次利
Bread & Butter Monday Morning [CD]
湘南をベースに長きにわたり活動を続ける岩沢幸矢と二弓による兄弟デュオBREAD & BUTTERの'アルバム「Monday Morning」は80年にリリースされた。パラシュートのメンバー、林立夫、斎藤ノブ、マイク・ダン、松原正樹、今剛、安藤芳彦と共に作り上げたサウンドはグルーブの効いたナンバーから柔らかなバラードまで、粒ぞろいの楽曲が揃っている。湘南を思う都会人の描写が美しいアコースティックなタイトル曲「Monday Morning」波の音に導かれる爽快なダンサブル・ミッド「Crusing On」グルーヴィーなクロスオーバー・シティ・ソウルの名曲「JAPANESE WOMAN」クールなミッド・ファンクの「Paradoxical Love」等などブレッド & バターらしさがたっぷり詰まった名作で、彼らがミュージシャンズ・ミュージシャンと呼ばれて多くの大物アーティストから敬愛されて事がわかり、何度聞いても飽きが来ない作品となっている。
「Monday Morning」
「Japanese Woman」
「Crusing On」
「Paradoxical Love」
Dr.ドラゴン&オリエンタル・エクスプレス The Birth of Dragon [CD]
Dr.ドラゴン&オリエンタル・エクスプレスは筒美京平が企画・指揮し、後藤次利、鈴木茂、林立夫、矢野顕子がメンバーとして参加したバンド。75年、ビクター音産洋楽宣伝部の“ハッスル・ホンダ”こと本多慧が「アメリカでは“バス・ストップというステップが流行り始めたが、日本ではバス・ストップを踊れる曲が無い、だから日本で踊れる曲を作ってしまおう。」と考えたのが発端で、本多から楽曲作りの依頼を受けた筒美京平は、フィリー・サウンドを支えたMFSBの日本版を目指し、林立夫(ドラム)、鈴木茂(ギター)、後藤次利(ベース)、矢野顕子(キーボード)によるユニット、「オリエンタル・エクスプレス」を結成し、楽曲を制作、筒美が“Dr.Dragon"という変名で企画・指揮し、更に"Jack Diamond”という変名でごく一部の楽曲を除きほぼ全作曲・全編曲したアルバムである。日本人の作曲家とミュージシャンが制作し演奏したことを隠し、ビクターから洋盤として発売する。「セクシー・バス・ストップ」は浅野ゆう子の8枚目のシングル、インストゥルメンタルだった本作に、新たに歌詞を付けてカバーされる。ファースト・アルバム「The Birth of Dragon」は、76年当時おそらく日本でもっとも良質だったディスコ・ミュージックです。
「セクシーバス・ストップ」
「ベイビー・アイ・ラブ・ユー」
「ハッスル・ジェット」
「ディスコ・ナイト」
五輪真弓 えとらんぜ [CD]
【Amazon.co.jp限定】えとらんぜ (メガジャケ付)
- アーティスト: 五輪真弓
- 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックレーベルズ
- 発売日: 2023/02/22
- メディア: CD
「えとらんぜ」は77年にリリースされたアルバムで、フランスで制作されたアルバムである。前作のアルバム「Mayumity」を絶賛したCBSフランスから現地(フランス)でのアルバム制作の申し出があり、初めての渡仏、翌年に作られたアルバムで、フランスでもその音楽性が高く評価された。時同じくサルヴァトール・アダモと出会い、彼の2週間にわたるオランピア劇場でのコンサートにゲストとして招かれている。A面はデビュー曲「少女」やヒット曲「煙草のけむり」のフランス語で歌っている曲が収録され、B面は日本語で歌われている「青色の雨」「海」といった名曲が収録されている。この時期以降積極的にテレビなどメディアへの露出も増えていく。特に78年にリリースされた「さよならだけは言わないで」のヒットにより、歌番組への生出演が多く見受けられるようになる、後の本人のインタビューで、「私は昭和中期の歌謡曲を聴いて育ち、日本の叙情的な良さの影響を受けてたことに気が付き、フランスで仕事をして日本人であることの誇りにめざめ、そのひとつが歌謡曲でした「さよならだけは言わないで」は曲もアレンジ、サウンドすべてが歌謡曲であり、自分にとってはかなりの冒険でしたが、案の定いともたやすく大衆にとけこみました。それまで書いたものを否定するわけもなく、紛れもない五輪真弓のスタイルであり、今もずっと持ち続けている世界です。しかし、「恋人よ」に関して言えば…日本の歌謡曲の枠におさまらない普遍的な歌です。これが言語や文化の異なる外国でも歌われている理由ではないかと思います」と言っている。新たな五輪真弓のスタイルのキッカケになった作品である。
「十九歳の时」
「冬ざれた街(フランス語) 」
「少女(フランス語) 」
おまけで「さよならだけは言わないで」
南佳孝 摩天楼のヒロイン [CD]
「摩天楼のヒロイン」は、73年にリリースされた、南佳孝のファースト・アルバム。はっぴいえんど解散後の松本隆が、プロデューサーとして最初に手掛けたアルバムでもある。70年代の初めはフォークソング全盛期だったので、それとは違うポップで都会的なものをやろうという感じで、一本の映画みたいなアルバム作ろうと、松本隆がコンセプトは30年代のハリウッド映画の世界を夢想した世界だった。ラグタイム、ラテン、レゲエなどを上手く導入し、見事に消化している南佳孝の抜群センスと、矢野誠:ピアノによる秀逸なアレンジは、ここから日本の新しい音楽が始まり、この後のニュー・ミュージックの雛型となった。ドラム:林立夫・松本隆、ベース:小原礼・細野晴臣、エレクトリック・ギター:鈴木茂など、はちみつぱい、ティンパン・アレー、ミカバンド周辺の豪華アーティストが参加した。
「おいらぎゃんぐだぞ」
「眠れぬ夜の小夜曲」
「勝手にしやがれ」
「摩天楼のヒロイン」
大瀧詠一 Niagara Moon [CD]
NIAGARA MOON -40th Anniversary Edition-
- アーティスト: 大滝詠一
- 出版社/メーカー: SMR
- 発売日: 2015/07/29
- メディア: CD
「NIAGARA MOON(ナイアガラ・ムーン)」は、75年にリリースされた大滝詠一のセカンド・アルバム、キャラメル・ママの強力なバック・アップのもと、Fussa45スタジオでレコーディングされた。ナイアガラ・レーベルで発表した最初のソロアルバムでもあり、ソロとしては約2年ぶりでした、このアルバムを制作するに至ったのは、ファースト・ソロ・アルバム「大瀧詠一」をはっぴいえんど時代のバンド・メンバーであり友人でもある細野晴臣に「中途半端」と批判されたことがキッカケで、ファースト・アルバムは、はっぴいえんどの流れを汲んだ叙情的でメロディックな楽曲とナイアガラ作品群で聴かれるリズミックな楽曲が半々で収録されており、それを「どちらかに徹底したほうがいい」と細野晴臣に言われ、メロディックな方に徹底すると、そのまま“はっぴいえんど”になってしまうため、リズミックに徹底したのが本作である。さらに大滝流に解釈されたアメリカン・ポップスのエッセンスをを初めて本格的に展開し、この後は、この方向性で進んで行く。
「NIAGARA MOON」作曲 : 大瀧詠一
「恋はメレンゲ」作詞・作曲 /:大瀧詠一
「論寒牛男」作詞 : 中山泰、 作曲 /:大瀧詠一
「ナイアガラ・ムーンがまた輝けば」作詞・作曲 /:大瀧詠一
「Cider '73 '74 '75」作詞 :伊藤アキラ、 作曲 :多羅尾伴内(大瀧詠一)
細野晴臣 東京シャイネス [DVD]
はっぴいえんど、ティン・パン・アレイ、そしてYMO、常に日本のロック/ポップスの新天地を旅してきた細野晴臣が2005年暮から2006年春にかけて東京-京都-福岡の5公演のみ開催した細野晴臣&東京シャイネスのライブ。「ろっかばいまいべいびい」「恋は桃色」などはファースト・アルバム「HOSONO HOUSE」からの楽曲をはじめ、「しんしんしん」「夏なんです」などはっぴいえんどの楽曲、そしてYMOの「Lotus Love」までをフォーキーなスタイルで演奏された。細野晴臣自身が選曲&ミックスによりベスト・パフォーマンスを収録したライヴDVDとなった。21世紀に入ってからは高橋幸宏と結成したSKETCH SHOWでエレクトロニクスなライブを続けていたが、今回は東京シャイネスをしたがえてのアコースティック・ライブで、演奏された多くは70年代のはっぴいえんど時代やソロ・アルバムからの曲だった、あらためて細野晴臣の幅の広い音楽性を感じる事が出来た、素晴らしい。東京シャイネスのメンバーは鈴木惣一郎(Mandolin&Cho)浜口茂外也(Dr)高野寛(Ac.G&Cho)高田漣(Pedal Steel)伊賀航(Ac.B)三上敏視(Accordion,El.G,Cho)ゲスト:小坂忠(Vo.)で、ベテランと若手がほどよく配されていた。細野晴臣は、これだけの曲を一度に歌うのは初めての事で、細野晴臣の心地良いヴォーカルが見れるDVDとなった。
「はらいそ」
「ろっかばいまいべいびい」
「恋は桃色」
「Pom Pom 蒸気」
「ありがとう」with 小坂忠
Return to Forever featuing Chick Corea No Mystery [CD]
「ノー・ミステリー」は75年にリリースされた、リターン・トゥ・フォーエバーの3作目のアルバム、チック・コリア(key)スタンリー・クラーク(b)レニー・ホワイト(dr)そして弱冠19歳で新加入したアル・ディメオラ(g)の4人となり、リターン・トゥ・フォーエバーの黄金期のメンバーが揃った最初のアルバムとなった。前作と比べるとメンバー全員が楽曲を提供しているのが特長のアルバムで、もちろんリーダーのチック・コリアが主導する形がベースにあるものの、バンドとしての一体感を出せるようになった。A面がエレクトリック・サウンドを前面に出したファンキーなサウンドで、アル・ディメオラが加入し、ハードな路線をさらに突き詰めたロック/ファンク色の濃厚なグルーブが聴きどころ、メンバー全員が楽曲を提供している。B面はガラッと変わりチック・コリア作曲よるアコースティック・サウンドを前面に出し、タイトル曲の「ノー・ミステリー」は2008年の奇跡の再結成でも演奏されていた名曲です。エレクトリックもアコースティックも両方できる凄いメンバーでした。商業的な成功だけではなく、この作品はチック・コリアに初めてグラミー賞をもたらした作品でもある。この後に、ずいぶん前に紹介した「Romantic Warrior(浪漫の騎士)」というリターン・トゥ・フォーエバー史上最も重要なアルバムとなる名作を残すことになる。
「Dayride」作:スタンリー・クラーク
「Flight Of The Newborn」作:アル・ディメオラ
「Sofistifunk」作:レニー・ホワイト
「No Mystery」作:チック・コリア