Steely Dan Royal Scam [CD]
前回紹介したベーシストのチャック・レイニーとスティーリー・ダンは深い関係があって、スティーリー・ダンのサード・アルバム「プレッツェル・ロジック」(74年)から「ガウチョ」(80年)までとドナルド・フェイゲンのソロ・アルバム「ナイトフライト」(82年)のすべてのアルバムにベーシストとして参加し、スティーリー・ダンの緻密なアレンジによるサウンドのリズム・セクションを支え素晴らしいグルーブを出してきた立役者です、この「Royal Scam(幻影の摩天楼)」でもアルバム9曲中の8曲をプレイし素晴らしいプレイをしています。76年にリリースした「Royal Scam(幻影の摩天楼)」はドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカー以外をセッション・ミュージシャン中心のレコーディングに本格的にシフトした最初のアルバムで、本作の立役者はラリー・カールトンのギター・プレイと言えるでしょう、ジャズとロックのフィーリングを合わせ持つプレイは素晴らしいものでした、後のラリー・カールトンのインタビューでカールトンだけがデモテープをもらい予習していたとのことでした、フェイゲンとベッカーの補佐的な役割もしていたらしく、他のミュージシャン達に色々な支持もし、また自分の弾くべきリフやフレーズ、ソロをいくつか考え持参していたらしく、他のミュージシャン達に比べて突出したプレイはその為だったのかと思い納得、カールトンはフェイゲンもベッカーも同世代で同じ方向性のミュージシャンだったからと語っていて、そのサウンドの相性の良さは素晴らしかったと語っていて、妙に納得してしまいました。前作「Katy Lied」を更に上回る出来となり、このアルバムでスティーリー・ダンのサウンドはほぼ完成し、次の傑作アルバム「エイジャ」と繋がっていきます。
「Kid Charlemagne」
「Dont Take Me Alive」
「Sign In Stranger」
「Green Earrings」