鈴木茂 BAND WAGON [CD]
日本を代表するギター・レジェンド鈴木茂が、はっぴいえんどの解散から3年後の1975年3月に発表したファースト・ソロ・アルバム。アメリカ西海岸にて、ドン・グルーシン、リトル・フィート、スライ&ザ・ファミリー・ストーン、タワー・オブ・パワーのメンバーを迎えてギター一本で渡り合い録音、熱気ある音になっている、2曲収められたインスト・ナンバーで、ギタリストとしての個性もしっかりとアピールしている。慣れない歌も彼らしい味として演奏の中に溶け込んでいる。加えて、シンガー・ソングライターとしての魅力も申し分ない、はっぴいえんどの流れをくみつつも、さらに洋楽的でスタイリッシュなイメージを作り出すことが出来た。アメリカの西海岸の音と松本隆との風街な歌詞と相まって独特の世界が展開される歴史的名盤。
「砂の女」この後に色々な人がカヴァーする名曲。
「微熱少年」松本隆の歌詞が、リズムに乗っていてカッコイイ。出だしは「俄か雨降る午後に 体温計を挟み、天井の木目 ゆらゆらと揺れて溶けだした」と始まっていく。