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Jaco Pastorius  Holiday For Pans [CD]


HOLIDAY FOR PANS

HOLIDAY FOR PANS

  • 出版社/メーカー: SOUND HILLS
  • 発売日: 1993/04/26
  • メディア: CD


1980年当時、ジャコ・パストリアスの頭の中には、ホーン・セクションをフューチャーした「ワード・オブ・マウス」と同時にスティール・ドラムをフューチャーした「ホリディ・フォー・パンズ」があった。ニューヨークで80年から82年に録音され、リリースされる予定だった「ホリディ・フォー・パンズ」しかしレコード会社のワーナー・サイドは、このスティール・ドラムのプロジェクトに難色を示し、お蔵入りとなり発売中止にしてしまう。87年に35歳という若さで死去したジャコ・パストリアスは伝説のミュージシャンとして新世代のファンにも幅広く知られるようになり、未発表の音源に興味を持つファンが90年代に入ると急増し、死去から6年後、お蔵入りとなってから10年以上経った93年に当時幻の作品といわれた「ホリディ・フォー・パンズ」はリリースされる事になる。ジャコ・パストリアスが生涯に残したオリジナル・リーダー・アルバムは3枚で、その3枚目が「ホリディ・フォー・パンズ」なのである。フロリダで幼少期を過ごしたジャコ・パストリアスは早くからカリブの音楽に接してきた、スティール・ドラムはジャコ・パストリアスにとっては大切な存在だった、1枚目と2枚目のリーダー・アルバムでもカリブ出身のスティール・ドラマー、オセロ・モリノーをフューチャーしている。オセロ・モリノーはこのブログでも紹介しているが、ジャズにおけるスティール・ドラムの先駆者の一人で、このアルバムの主人公の一人である。
このアルバムはトータル・ミュージシャンとしてのジャコ・パストリアスの魅力が十分に味わえる、ベースをバリバリに弾いているのを期待している人には残念かもしれないが、このスティール・ドラムをひとつのオーケストラ的な物として考えてアンサンブルの中枢に置き効果を上げるように作られている。フロリダで育った自然児ジャコ・パストリアス、カリブの風を感じられるアルバムである。

「Mysterious Mountain」

「Good Morning Annya」

「She's Leaving Home」

「City Of Angels」

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