Mari Nakamoto III 中本マリ with 鈴木勲 & 渡辺香津美 [CD]
哀愁のジャズ・ヴォーカリスト中本マリはワタナベプロ所属の4人組女性コーラスグループ 「ザ・スカーレット」でプロ活動を始め、70年にジャズ・ヴォーカルに転向。73年にアルバム「Unforgettable」でソロデビューする。そして スリー・ブラインド・マイス レーベルで3人目の女性ジャズシンガーとなる。「Unforgettable」「Little Girl Blue」に続くスリー・ブラインド・マイス レーベル第3弾のアルバム「Mari Nakamoto III 」は バックに鈴木勲(b)、渡辺香津美(g)のみという至高のデュオをバックに迎え、スウィートなハスキー・ヴォイスで、バラード主体のインティメイトな心地良い歌唱を聴かせている。渡辺香津美もジャズのオーソドックスなフォーマットで演奏している、とてもこのような小編成の演奏とは思えない、大きな広がりのある演奏をしている。敬愛するダイナ・ワシントンも歌い、バックの2人の名演も光る「What A Difference A Day Made」や巨匠ヘンリー・マンシーニが担当したマルチェロ・マストロヤンニとソフィア・ローレン主演による映画「Sunflower」や渡辺香津美とのデュオでしっとりと歌うミッシェル・ルグラン作の「What Are You Doing The Rest Of Your Life?」などを収録。ジョー・パスとエラ・フィッツジェラルドのデュオ・アルバムにも匹敵するぐらいの内容で、和製ジャズ・ヴォーカルの名盤である。その後、中本マリは78年にイングジャーナル誌 読者人気投票でボーカル部門第1位となり以降8年連続首位をとる。
「Sunflower」
「What A Difference A Day Made」
「What Are You Doing The Rest Of Your Life?」
「Just Friends」