Toni Harper & Oscar Peterson Qt. Toni [CD]
天才シンガー、トニ・ハーパー、8歳のときにダンサーとしてデビューし、カーネギー・ホール等にも出演。キャブ・キャロウェイの後ろでも踊ったことがあるそうです。40年代後半にR&Bナンバー「Candy Store Blues」がヒット、エド・サリバン・ショウの前身にあたるテレビ番組「Talk of the Town」にも出演。55年にジャズ・シンガーとして再出発を果たしたデビュー盤「Toni」。オスカー・ピーターソン(p)ハーブ・エリス(g)レイ・ブラウン(b)アルヴィン・ストーラー(dr)のクァルテットをバックに弱冠18歳のトニ・ハーパーの歌唱が楽しめる歴史的にも貴重なアルバム。スタンダード・ナンバーを中心とした構成だが、中でもミュージカル「パル・ジョイ」の中の「I Could Write A Book」のちに映画化されフランク・シナトラも歌っている、モダンジャズ・マン達が好んで取り上げる「Gone With The Wind」ガーシュインの傑作「A Foggy Day」ロジャース、ハートのコンビによる「You Took Advantage Of Me」などを収録、オスカー・ピーターソン・クァルテットの卓越した安定感のある演奏に支えられたトニ・ハーパーの安定した歌声は素晴らしい。残念ながら29歳の若さで引退してしまった為にあまり知られていないが、50年代のトニ・ハーパーの艶やかな歌声に酔いしれたい。
「I Could Write A Book」
「Gone With The Wind」
「A Foggy Day」
「You Took Advantage Of Me」