加藤和彦 パパ・ヘミングウェイ [CD]
79年にリリースされた加藤和彦の5枚目のソロ・アルバム「パパ・ヘミングウェイ」。安井かずみとのコンビによるコンセプト・アルバム。
その後にリリースした加藤のアルバム「うたかたのオペラ」「Belle Excentrique」へと続く「ヨーロッパ三部作」と言われる第一弾。バハマとマイアミでレコーディングされ、その後の大貫妙子などのヨーロピアン・サウンドのブームの元になった重要作。「パパ・ヘミングウェイ」は、アーネスト・ヘミングウェイの生涯をテーマにしたアルバムで 加藤と安井は、ヘミングウェイが生きた時代の世界観を表現するため、多数の資料にあたって時代考証の正確さを期すべく準備を重ねたうえで楽曲を作り、加藤はサディスティック・ミカ・バンドからの僚友である小原礼と高橋幸宏、前作「ガーディニア」にも参加した坂本龍一、そして高橋と坂本が所属するYMOのツアーサポートメンバーとなる大村憲司をバハマとマイアミに同行させ合宿によるレコーディングを敢行、ミュージシャンが日常生活から解き放たれ、現地の空気に触れることで生まれるテンションの高まりをアルバム制作に活かした。ヘミングウェイの時代に思いを馳せたロマンとニュー・ウェイブの感覚を融合、加藤ならではの美意識と独自の世界を反映したサウンドは40年以上経っても色あせない。
「サン・サルヴァドール」サン・サルバドル島を舞台にした楽曲。
「アラウンド・ザ・ワールド」日本ではまだ珍しかったレゲエのリズムを先取りし、シングルヒットしている。ちなみにレゲエを日本で最初に取り入れ演奏したのはサディスティック・ミカ・バンドです。
「レイジー・ガール 」佐藤奈々子との、けだるいデュエット。