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大貫妙子 Romantique [CD]


ROMANTIQUE

ROMANTIQUE

  • アーティスト: 大貫妙子
  • 出版社/メーカー: BMG JAPAN
  • 発売日: 2008/01/23
  • メディア: CD


前作のアルバム「ミニヨン」大貫妙子自身は自信作でヒットするものと思っていたが、全然売れなかった「横顔」「突然の贈りもの」など後に名曲と言われる曲が入っていたのに。その後大貫妙子は自身を見直す為に約2年間の沈黙期に入る、そして80年初頭にレコーディングの話が持ち上がり、プロデューサーの牧村憲一に「ヨーロッパっぽい音楽をやってみない? 合ってると思うんだけど」と言われ、フランス語独特の語るようなヴォーカルに、自分の歌い方のひとつを見つける事になる。そして80年にリリースされた4作目アルバム「ロマンティーク」は偶然にもヨーロピアン路線を先取りしていた加藤和彦とそのアルバムのキーボード奏者だった坂本龍一(大貫の前の3作品のアルバムにも参加)がアレンジャーとして参加、それにより大貫妙子というオリジナリティーで個性豊かなポップスが確立する。アメリカやイギリスの音楽ばかりを聴いていた耳には大貫妙子のヨーロッパ音楽へのアプローチは新鮮で、このアルバムの評価は予想を超えて支持される。このアルバムの成功で大貫は自分の居場所を見つける事が出来たと述べている。


「Carnaval」作詞・作曲:大貫妙子、編曲:坂本龍一。バグルスやスパークスなどの曲が好きで、そういったタイプの曲をやってみたいとの思いから作られ、YMOのメンバー全員が参加しているが彼らと一緒にやってもYMOのサウンドにならない方法はないだろうかと考えた末に出来た曲。

「雨の夜明け」作詞・作曲:大貫妙子、編曲:坂本龍一。この曲は、初めて坂本と作り上げた新しい世界で、これ以降の彼女の作品の雛型となった重要な曲。

「新しいシャツ」作詞・作曲:大貫妙子、編曲:坂本龍一。大貫妙子はこの曲を「男と女の別れ、別れていくまさにその瞬間、どんなふうに自分の心が揺れ動いたかという事を歌った歌」と言っている。大村憲司の何気ないギター・ソロも素晴らしい。

「蜃気楼の街」作詞・作曲:大貫妙子、編曲:加藤和彦。シュガー・ベイブ時代の代表曲を加藤和彦が軽快なボッサ超にアレンジ、この曲を収録した理由を大貫は「随分御無沙汰した訳です、長い間。それまで聴いて下さったファンの為にというか、それから新たにこの「ロマンティーク」から買ってくれる人の為に入れたんです。もう一度シュガー・ベイブの時の歌を入れることで、ここから始まりであり、ここまで来たという事の分岐点みたいなものもありました」と言っている。

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