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Gino Vannelli Crazy Life [CD]


クレイジー・ライフ (生産限定盤)

クレイジー・ライフ (生産限定盤)

  • アーティスト: ジノ・ヴァネリ
  • 出版社/メーカー: Universal Music
  • 発売日: 2020/12/09
  • メディア: CD


ジノ・ヴァネリはイタリア系カナダ生まれのシンガー・ソングライター、ドラマティックな曲を作り、イタリア系らしい圧倒的な声量で燃えるように情熱的に歌い、その輝きを放つそのサウンドと歌声はミュージシャンズ・ミュージシャンとしても高い評価を得ている。73年にリリースされたデビュー・アルバム「Crazy Life」をプロデュースしたのは、トランペット奏者でありA&Mレコードの創始者としても知られるハーブ・アルバート、収録された9曲は全てジノ・ヴァネリのオリジナルの楽曲で、兄のジョー・ヴァネリによるボサ・ノヴァ・オリエンテッドなアコースティック・サウンドと、ジノ・ヴァネリのエモーショナルなヴォーカル・スタイルがあいまった独特のAORサウンドが心地よいアルバムとなるがセールス的には今一つだった。この後のアルバムはヴァネリ3兄弟の3人によるキーボードを駆使したオーケストレーションに取り組むサウンドとなり、そのサウンドはさらにドラマティックになり、まるでプログレッシブロックとフュージョンを合わせた様なサウンドとなり、さらにクリエイター色を出した78年にリリースされたアルバム「Brother To Brother」に収録された「I Just Wanna Stop」の大ヒットでジノ・ヴァネリはミュージシャンだけでなく一般のファン人達にも高い評価を受ける。

「Crazy Life」

「Hollywood Holiday」

「There's No Time」

おまけで「I Just Wanna Stop」40年以上経っても愛されるジノ・ヴァネリの名曲。

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Marcus Miller The King Is Gone [CD]


ザ・キング・イズ・ゴーン

ザ・キング・イズ・ゴーン

  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 1993/05/21
  • メディア: CD


マーカス・ミラーが9年ぶりに発表したサード・アルバム「The King Is Gone」は93年にリリースされ、91年に亡くなったマイルス・デイヴィスに捧げられたアルバムとなった。前の2作とは違い、マーカス・ミラーのベースのプレイをフューチャーしたアルバムで、ファンが待ち望んでいたスタイルのアルバムとなった、天才プロデューサーのマーカス・ミラーが天才ベーシストのマーカス・ミラーをプロデュースしたアルバムで、プロデューサーとしては単なるアンサンブルの中でのベースをフューチャーさせることだけではアルバムの完成度を損なってしまうのをわかっていたが、シャープなフレージングと一音弾いただけでわかるワン・アンド・オンリーのベース・プレイとそれを引き立たせることが出来るソング・ライターとアレンジャーとしてのバランス感覚もあり、今ならその完成度が出来ると判断、ベーシストとしても極限までの解放したベース・プレイが出せると実践し、多彩なエレクトリック・ベースの魅力を100%引き出しているアルバムとなっている。ゲストのミュージシャンも超豪華で、マイルス・デイヴィス(tp) ウェイン・ショーター(sax)ハイラム・ブロック(g)ジョー・サンプル(key)デイヴッド・サンボーン (sax)トニー・ウィリアムス (ds)オマー・ハキム(ds)レニー・ホワイト (ds)などで、彼らの魅力も十分引き出しているプロデューサー・ワークも素晴らしく、9年間の間で全ての面で成長したマーカス・ミラーを聴けるアルバムである。

「Juju」マーカス・ミラー:作曲 マイルス・デイヴィスの同名のアルバムから、マーカス・ミラーならではの完成度の高いインスト・ファンク・ナンバー。

「RAMPAGE」マーカス・ミラー:作曲 マイルス・デイヴィス(tp)をフューチャーしている。

「Teen Town 」ジャコ・パストリアス:作曲 ジャコの衝撃的な名曲をスラッピングで弾ききっているのは見事、ジャコらしくないよう弾くには2年もかかってしまったとか。ハイラム・ブロックのギター・ソロも良いし、オマー・ハキムのドラミングも凄い。

「Round Midnight」ジャズ・ピアニストの巨匠セロニアス・モンクの名曲を見事にアレンジ、レイラ・ハサウェイのヴォーカル、マーカス・ミラーのバス・クラリネット、ジョー・サンプルのピアノ、前回紹介したトム・ブラウンのトランペット・ソロが聴ける。

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Tom Browne Love Approach [CD]


ラヴ・アプローチ(期間生産限定盤)

ラヴ・アプローチ(期間生産限定盤)

  • アーティスト: トム・ブラウン
  • 出版社/メーカー: SMJ
  • 発売日: 2017/08/23
  • メディア: CD


ジャズ・トランぺッター、トム・ブラウンが80年に発表したセカンド・アルバム「Love Approach」80年にリリース。全米R&Bシングル1位となった歌ものファンク・チューン「ファンキン・フォー・ジャマイカ」を収録したアルバム。
トム・ブラウンは映画「FAME」のモデル校となった、ニューヨークのミュージック&アート・ハイ・スクールで学び(ノエル・ポインターやデイブ・ヴァレンタインらと一緒に学んでいたらしい)75年の頃にはセッション・ワークをこなすようになりジョージ・ベンソンに見い出され、その後デイブ・グルーシン&ラリー・ローゼンのプロデュースにより79年にデビュー、このセカンド・アルバム「Love Approach」も二人のプロデュースです。
このアルバムはジャマイカ・クイーンズ出身のトム・ブラウンが、ニューヨークのジャマイカ・クイーンズ地区を表現した音楽的ステートメントであるとトム・ブラウンが言っている作品で、この頃はこの地区には若くて実力のあるプレイヤーがゴロゴロいて、この小さな一角から実に多くのミュージシャン達を輩出している、このアルバムに参加したミュージシャンも、同じジャマイカ・クイーンズ地区出身のマーカス・ミラー(b)ボビー・ブルーム(g)セコウ・バンチ(b)オマー・ハキム(dr)バーナード・ライト(key)らで脇を固めていた、当時の彼らはまだほとんどがティーンエージャーで、バーナード・ライトは15歳だったというからジャマイカ・クイーンズ地区の水準の高さが分かると思う。そしてこの地区の若者達の音楽性をハッキリ示していて、ジャズもファンクもR&Bもみんな彼らのルーツで、こんなにも若くて自由なスピリッツと勢いがあるサウンドなっているのである。


「Funkin' For Jamaica」トム・ブラウン:作曲 トニー・スミス:作詞 

「Nocturne」トム・ブラウン:作曲

「Dreams of Loving You 」オマー・ハキム:作曲

「Weak In The Knees」ビクター・シルバ:作曲

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SYREETA (1980) [CD]


SYREETA (1980)

SYREETA (1980)

  • アーティスト: SYREETA
  • 出版社/メーカー: SOULMUSIC RECORDS
  • 発売日: 2013/04/05
  • メディア: CD


シンガーソングライター、シリータ・ライト(別名「シリータ」)による4枚目のソロ・アルバムで、モータウンはプロデューサーのジェリー・ピーターズ、リチャード・ペリー、ハル・デイビスに協力を仰ぎ作られた、72年のデビュー・アルバムに次いで2枚目の「SYREETA (1980)」と題されたアルバムは80年にリリースされた。その直前の79年公開の映画『ザ・ドロッパーズ(英語版)』のサウンドトラックでシリータ・ライトとビリー・プレストンのデュエット・ソング「With You'm Born Again」がリリースされ、彼女の最大のヒット曲となり、その直後にリリースされたアルバムで、彼女のキュートな歌声と70年代前半のフリー・ソウルの影響を受けている作品で、元夫のスティービー・ワンダーとの共作「Blame It On The Sun」や名作アルバム「トーキング・ブック」のために書いた有名な作曲「Signed, Sealed, Delivered (I'm Yours)」のカヴァー・テイクが含まれていたり、ビリー・プレストンとのデュエット・ソング「One More Time For Love 」はリリースと同時にポップとR&Bチャートに入り、彼女の個性が上手く表現されたアルバムでした。この後もビリー・プレストンとシリータはコラボレーションを続け、翌年にもデュエット・アルバム『ビリー・プレストン&シリータ』をリリースし、コラボレーションを続けました。



「Blame It On The Sun」スティー・ヴィーワンダーとシリータの共作。

「Let Me Be The One You Need」

「Signed, Sealed, Delivered (I'm Yours)」スティー・ヴィーワンダーの名曲。

「One More Time For Love 」ビリー・プレストンとのデュエット

おまけで「哀しみの恋人達(Cause We've Ended As Lovers)」前にも紹介したが、スティーヴィー・ワンダーがジェフ・ベックに提供した曲で有名、その元歌はシリータが歌っています、ジェフ・ベックはこの曲を「シリータ」と言っている。

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Tom Waits Blue Valentin [CD]


Blue Valentine

Blue Valentine

  • アーティスト: Tom Waits
  • 出版社/メーカー: Anti
  • 発売日: 2018/03/23
  • メディア: CD


トム・ウェイツは73年に、レコード・デビュー。「酔いどれ詩人」という異名で知られ、特徴的な嗄れた歌声、ジャズ的なピアノ演奏、しがない人々の心情をユーモラスに描きながらも温かい視線で見つめる独特な歌詞世界でカルト的人気を博し、俳優としても活躍している。
今日はヴァレンタイン・デイなので、トム・ウェイツの6作目のアルバムで78年にリリースされた「Blue Valentin」です。アルバムとしてはチャートはあまり振るわなかったが、トム・ウェイツが表現し続けている、都会の夜の孤独な人間模様をジャージーなサウンドで彩った本作は、彼の音楽性が分かる一つである。ピアノが中心だった従来の路線とは異なり、エレクトリックギターを重視した音作りで、トム自身も過半数の楽曲でエレクトリック・ギターを弾いている、リトル・リチャード等との共演で知られるドラマー、アール・パーマー等が参加。裏ジャケットには、当時の恋人で同棲していたデビュー前のリッキー・リー・ジョーンズの姿が写っている、このアルバムを聴くだけでもリッキー・リー・ジョーンズの音楽性は、トム・ウェイツから色々な意味で影響のを感じられる。
「Somewhere"(From 'West Side Story)」はミュージカル『ウエスト・サイド物語』の挿入歌のカヴァーで、トムのキャリアにおいて初のシングルとしてリリースされた。

「Somewhere"(From 'West Side Story)」

「Christmas Card From A Hooker In Minneapolis」

「$29.00」

「Wrong Side Of The Road」

「Blue Valentine」

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渡辺香津美New Electric Trio Mo'Bop [CD]


Mo’ Bop

Mo’ Bop

  • 出版社/メーカー: イーストワークスエンタテインメント
  • 発売日: 2003/08/10
  • メディア: CD


渡辺香津美New Electric TrioによるMO'BOPシリーズの第1弾のアルバム「Mo'Bop」は2003年にリリースされた。Mo’Bop”(モーバップ)とは、ジャズ、ロック、ファンク、ブルースといった音楽を内包しつつ渡辺香津美New Electric Trioが提唱する新しい時代のBopを意味し、そのサウンドをここに具現化しています。3ピースのロックバンドのように自由度を広げ、キューバ出身で、アフロ・キューバン・ジャズおよびラテン・ジャズのシーンでは筆頭の超絶ドラマーのオラシオ・エル・ネグロ・エルナンデスと西アフリカ・カメルーン出身の天才ベーシストでジャコパストリアスの再来とも言われているリチャード・ボナの超絶リズム・セクションを得て、渡辺香津美が放つ「新世紀グルーヴ・ミュージック」新たなエレクトリック・サウンドを展開、疾走するアップ・チューンから限りなく美しいバラッドまで、香津美ワールドが展開される、過去の大ヒット作のアルバム「トチカ」より、名曲「ユニコーン」をNew Electoric Trioスタイルにヴァージョンアップさせた「Tricorn」やジョン・コルトレーンの「Naima」をあらたな感覚でとりあげているのも聴きどころの一つ。

「Mo’ Bop」

「DADA」

「Tricorn」

「Naima」

「Ring Of Life」

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秋山一将 with NEXT PAGE Beyond The Door [CD]


BEYOND THE DOOR

BEYOND THE DOOR

  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2016/09/21
  • メディア: CD


ギタリストの秋山一将は学生時代に渡辺貞夫のラジオ番組「マイ・ディア・ライフ」に出演、それを機に鈴木勲グループに加入し頭角を現す、78年に渡辺香津美と入れ替わりで「ギター・ワークショップVol.2」に参加し脚光を浴びた、この「Beyond The Door」は、79年にリリースされたセカンド・アルバム、と同時に笹路正徳(key)濱瀬元彦(b)土肥晃(dr)からなる若きミュージシャン達「NEXT PAGE」を率いての初の作品でもあった。パット・メセニーやウエザー・リポートの影響が大きく、同時にブランドXやソフト・マシーンなどのプログレッシブ・ロックの影響も感じられるアルバムで、これは笹路が関わっていたマライアがプログレッシブ・ロックの要素を好んでいたし、また濱瀬のフレットレス・ベースによるプレイはジャコ・パストリアスの絶大なる影響を受けている為である。さらにジノ・ヴァネリを意識した曲や、前作でマイケル・フランクスを彷彿させるヘタウマのヴォーカルが魅力だったがそのスタイルを継承した曲もありと、秋山一将 with NEXT PAGEが当時のやりたいことを全て表現しているアルバムである。


「CENTR PARK」ウエザー・リポートの影響が大きい曲。

「TOO FAR AWAY」マイケル・フランクスを彷彿させる秋山のヘタウマのヴォーカルが魅力の曲。

「DEAR FATHER OF MY SWEET MEMORIES」完全にパット・メセニーとジャコ・パストリアスのアルバム「ブライト・サイズ・ライフ」を意識している曲。

「CAPRICORN KNIGHT」ジノ・ヴァネリを参考にしている曲。

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南佳孝 Nude Voice [CD]


NUDE VOICE

NUDE VOICE

  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2001/02/21
  • メディア: CD


南佳孝によるスタンダード・ナンバーを中心とした初のカヴァー・アルバムで、JAZZYなサウンドとハートフルなヴォーカルが溶け合った、まさに大人のための音楽が満載されているアルバム「Nude Voice」2001年にリリースされた。彼が敬愛してやまないナット・キング・コールの「ネイチャー・ボーイ」、「キャラヴァン」「ルート66」などのスタンダード曲から、ポップス・フィールドの楽曲まで、南佳孝によるヴォーカル・マジックが聴けるアルバム。アレンジ&サウンド・プロデューサーは村田陽一が担当し、ビッグ・バンドにも負けないエネルギッシュな演奏を披露。レコーディング・メンバーはポンタ・ボックスや熱帯JAZZ楽団のメンバー、渡辺香津美、神保彰、バカボン鈴木、高橋ゲタ夫など、実力派ミュージシャンばかりで聴きどころが満載されている。

「Sky Blue」この曲のみ南佳孝のオリジナル楽曲。スティール・パンをバックに南佳孝が歌う。

「Night And Day」1934年にフレッド・アステアが歌ったヴァージョンが元になっている。

「Someone to Watch Over Me」スティングが歌っていたものもあったが、やはりエラ・フィッツジェラルドがピアノ1本で歌ったヴァージョンが、メチャクチャ良く、それをもとに歌っている。

「Dream A Little Dream Of Me」。ローラ・フィジーが歌っていたものが良くて、自分でもどこかで歌おうと思っていた。プロデューサーの村田陽一による素晴らしいトロンボーンをバックに南佳孝が歌い、さらに渡辺香津美のギター・プレイが重なり素晴らしい曲になっている。

「Route 66」南佳孝がナット・キング・コールが大好きで高校の頃からずっと歌っている曲。

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渡辺香津美 Lonesome Cat [CD]


LONESOME CAT

LONESOME CAT

  • アーティスト: 渡辺香津美
  • 出版社/メーカー: 日本コロムビア
  • 発売日: 2017/07/19
  • メディア: CD


日本が誇るジャズ~フュージョン・ギタリストの渡辺香津美78年にリリースされた初海外レコーディング作品の「ロンサム・キャット」弱冠24歳で単身NYに渡り、集まったミュージシャンはジョージ・ケイブルス(P)、アレックス・ブレイク(EB)、セシル・マクビー(B)、レニー・ホワイト(Dr)のニューヨークの強力なトップ・ミュージシャンと共演。ジョージ・ケイブルスは当時アート・ペッパーと素晴らしいコンボを組むピアニスト、アレックス・ブレイクは当時マンハッタントランスファーのアルバム「エクステンション」で素晴らしいプレイをして注目を集める若手ベーシスト、セシル・マクビーはマイルス・デイヴィスやキース・ジャレットなどと競演し、ポスト・バップ・ジャズの最も進歩的で多才なベース奏者と言われていた、レニー・ホワイトはマイルス・デイヴィスやチック・コリアのリターン・トゥ・フォーエヴァーで活躍、レニー・ホワイトはこのセッションで渡辺香津美の才能を高く評価し、日本のギタリストに凄いやつがいるよと口コミをしたのは有名な話だ、渡辺香津美のジャンルにとらわれない感性でジャズ、ロックなどのあらゆるギター奏法をマスターした完成度の高さにはニューヨークの実力派のミュージシャン達も驚いたのだろう、アルバムの全6曲は渡辺香津美のオリジナルで、ニューヨークのミュージシャンとダイナミックに繰り広げたコラボレイションと渡辺香津美の自由奔放にぶつけられたエネルギーが伝わってくる力作である。


「Somebody Somebody」オープニングのナンバーでイントロだけで、渡辺香津美のこのアルバムの意気込みが感じられる。

「Lonesome Cat」ジョージ・ベンソンをチョット彷彿させるグルーヴィーでメロウなナンバー。

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sadistics Live Show [CD]


Live Show

Live Show

  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 2016/03/16
  • メディア: CD


サディスティック・ミカ・バンドが電撃的解散の後、メンバーだった高中正義(g)、高橋幸宏(dr)、後藤次利(b)、今井裕(key)が新たに結成したのがサディスティックで、こんなにバランスの良いグループはなかなか組めない事はメンバーが一番わかっていたし、まだやり残した感覚もあった為の結成となった。サディスティックはシンガー不在をいいことにファースト・アルバムではゲスト・ヴォーカルにタンタン、ラジ、大御所の灰田勝彦を、セカンド・アルバムでは桑名晴子を起用、さらにメンバーがヘタウマのヴォーカルを披露し、サディスティックらしいクオリティーの高い作品を作って来たが、高中正義はソロ活動で人気が急上昇、高橋幸宏はYMOの準備、後藤次利もアレンジャーと作曲家として頭角を現し始め、発展的な解散となっていく、このアルバム「 Live Show」は78年8月29日に九段会館で行われた解散コンサートの模様を収録したもので、このメンバーのライブならインスト中心になるのが道理、しかし当時メンバーの中で飛びぬけて人気があった高中が目立ってしまい、高中とバック・バンドみたいな感じのライブなってしまったのは残念だったが、サポート・メンバーに斉藤ノブ(per)村上秀一(dr)が(村上は覚せい剤取締法で捕まっていてノー・クレジット)参加、この二人のツイン・ドラムが聴けるのも貴重だし、後藤次利の華麗なベース・プレイも聴けるし、今井裕のライブならではのセンス溢れるプレイが聴けるのは「 Live Show」だけである。


「TYPE I」作曲:今井裕

「WE ARE JUST TAKING OFF」作曲:今井裕

「HARD SCORE」作曲:今井裕

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