Sergio Mendes [CD]
アルバム「セルジオ・メンデス」は、75年にリリースされた。当時率いていたグループではなく個人名義で発表したアルバムで、ブラジル盤では「I Believe」日本盤では「If I Ever Lose This Heaven(悪魔の誘惑)」というタイトルでリリースされている。前作までタッグを組んでいたボーンズ・ハウに代わりデイブ・グルーシンとの共同プロデュースとなり、ボニー・ボウデンとソンドラ・カットンによるボーカルをフィーチャーした作品で、リオン・ウェア作の「If I Ever Lose This Heaven」ダニー・ハサウェイの「Someday We'll All Be Free」スタイリスティックスの「Let Them Work It Out」などをカヴァーし、当時のメロウ・ファンク路線寄りの選曲から、このアルバムのセルジオ・メンデスの方向性を感じ取れる事が出来る。ベース にチャック・レイニー、ドラム –にハーヴェイ・メイソン、ギターにデヴィッド・T・ウォーカー、パーカッション –にパウリーニョ・ダ・コスタなどが参加し、この手のメロウなサウンドを得意とするメンバーらしい素晴らしい演奏をしている。セルジオ・メンデスのアルバムの中でもフリーソウル のレアグルーヴへ方向転換した貴重な作品。
「Lookin' For Another Pure Love 」
「If I Ever Lose This Heaven」
「Someday We'll All Be Free」
「Let Them Work It Out」