越美晴 パラレリズム [CD]
84年に越美晴 が細野晴臣と組んでテクノポップ路線にシフトしたアルバム「パラレリズム」。細野晴臣との出会いを契機として「脱アイドル化」の道を自力で切り拓く。前作「Tutu」で初めて細野晴臣プロデュースとなり、それに続くALFA傘下YENレーベルからの第二弾のアルバムで、YMO散開直後の細野晴臣によるテクノポップサウンドは素晴らしく、越美晴の傑作アルバムと言われている。岡野ハジメ、川島裕二、松武秀樹らが参加している。越美晴のどこかアンニュイで可憐な歌声と不可思議でシュール、倒錯的な、狂気を秘めた詩世界はは独特の美意識を感じさせる、ジャケットを含め全編を漂う耽美的な世界観で統一されたテクノポップ・アルバムである。さらに同年にはベルギーのテクノ・ポップ・グループ、テレックスのサポートのもとヨーロッパ・ツアーも行った。この頃から、YMOのオランダ盤を発売するアムステルダムのレコードレーベル、Pick Up Recordsからシングルやアルバムがリリースされ、彼女の楽曲が海外でも評価されるようになった。その後は、20世紀初頭のフランス音楽のエスプリを現代に蘇らせるべく、シャンソンやオールド・ジャズを取り入れたノスタルジック志向を完成させてゆく。
「龍宮城の恋人」
「メフィストフェレスを探せ!」
「逃亡者」
「パラレリズム」