George Benson In Your Eyes [CD]
「イン・ユア・アイズ」は、ジョージ・ベンソンの83年のアルバムで、プロデューサーのアリフ・マルディンがプロデュースした唯一のアルバムです。前作はクインシー・ジョーンズによってさらにヴォーカリストとしてフューチャーしたあのアルバム「ギブ・ミー・ザ・ナイト」グラミー賞で三冠を獲得した。ヴォーカリストとして本腰を入れ始めたジョージ・ベンソンは、81年にアレサ・フランクリンのアルバム「ラブ・オール・ザ・ハート・アウェイ」でデュエットをし(ずいぶん前に紹介していますが名曲です)、そのアルバムをプロデュースを手掛けていたのがのがアリフ・マルディンで、数々のソウル・R&Bのアーティストを手掛けて来たアリフ・マルディンらしいアプローチとなっている。クインシー・ジョーンズに続きアリフ・マルディンという、続き当時超売れっ子の両巨匠と立て続きに組んだジョージ・ベンソン。同時期にこの二人と組んだのはチャカ・カーンだけで、その勢いを感じることができる。その縁もあるのか「Love Will Come Again」ではチャカ・カーンのコーラスが聴くことができる。アリフ・マルディンの人脈を駆使しバックのミュージシャンも豪華だった、デヴィッド・ペイチ、スティーブポーカロ、ジェフ・ポーカロのTOTO組をはじめスティーヴ・フェローン、ハミッシュ・スチュアート のアヴェレージ・ホワイト組、マーカス・ミラー 、スティーヴ・ガッド、リチャード・ティー、ウィル・リー 、ネイザン・イースト、マイケル・ブレッカー 、ランディ・ブレッカー、デビッド・サンボーン、などや、ホーン・アレンジにはジェリー・ヘイの名前もある、ロサンジェルスやニューヨークの腕利きがこぞって参加している。一曲目のユージン・マクダニエルズ作曲の名曲「Feel Like Making Love」をダンサブルにアレンジしたのには良い意味で驚いた。ファースト・シングルの「Inside Love (So Personal)」は当時ニューヨーク・サウンドの立役者として成長著しいカシーフの力を借りている。ジャズ・ギタリストとしても、本作では2曲のギター・インストも収録、その一曲「Being with You」はウエザー・リポートの実力派ドラマー、オマー・ハキムの書き下ろしとなっていて、グラミー賞のポップ・インストゥルメンタル・パフォーマンスを受賞している。オマー・ハキムはジョージ・ベンソンのバンドに入りたかったが、ジョージ・ベンソンに断られ続けたという過去があったが、グラミー賞の受賞によりジョージ・ベンソンのギタリストとして光を与えた、チョットいい話である。
「Feel Like Making Love」
「Inside Love (So Personal)」
「Love Will Come Again」
「Being with You」