本多俊之 Burnin' Waves [CD]
78年にリリースされた本多俊之のデビュー・アルバム「Burnin' Waves」はハワイ出身の人気グループのシーウィンドとの共演、アレンジを上田力が担当して注目されたアルバムです。
本多俊之はジャズ評論家として有名な元ベーシストの本多俊夫の長男で、渡辺貞夫を追う最有力のアルト・サックス奏者として注目されるようになっていて、この時まだ現役の大学3年生の学生で、フルートを父親の手ほどきで吹き始め、日本フィルハーモニーにいた峰岸氏に正式にフルートを習い、中3からソプラノ・サックス、高1でアルト・サックスを正式に習い、高校生の頃から松本弘のグループに加わって新宿のピット・インにも出演するようになり、その後にジョージ大塚セクステットのメンバーになり豊富な経験を積み、76年に自己のカルテットを結成、この時代に作曲とアレンジを勉強し、モード手法によるものやオーソドックスなジャズを平行して演奏している。
本多のプレイは素直で音色が美しく、新人とは思えない力強さとメロディアスを兼ね備えて歌っていて、シーウィンドとのサウンドもみごとに打ち解け合っている。
このアルバムを機に自己のクロスオーバー・グループを結成し幅広い演奏活動を行うようになっていく。
「Thunderkiss」本多のオリジナルでファンキーなナンバー、本多のアルト・ソロと上田の好アレンジが光る。
「You Blow My Herat Away」上田のオリジナルで軽快なサンバ調のナンバー。
「Sao Paulo」フレンチ・ホーン奏者で現代音楽の作曲家でもあるデビッド・アムラムの作品。