Larry Carlton Playing/Singing [CD]
このアルバムがリリースされた74年は、ラリー・カールトン自身がクルセイダースの正式メンバーになった頃、またトム・スコットのL.A.エクスプレスのメンバーとしても活動し、まさに売り出し中のギタリストだった時期でのリリースされたセカンド・アルバム。アルバム・タイトルの通りの8曲中6曲も自身が歌っているので、当時のファンは、ギタリストのアルバムを期待していたので、ビックリした内容だった。その後にデビューするマイケル・フランクスみたいに、いい雰囲気を持っているシンガーを狙っていたと本人も言っている。この頃から単なるギタリストではなくトータル・アーティストとしてのミュージシャンだったのだろう。以前に紹介したAORの元祖ニック・デカロの「イタリアン・グラフティ」も同じ年にリリース、このアルバムと同じ感じのメロウな作品でいい作品だったが、どちらとも残念ながらセールス的にはよくなかった。どちらも色々なジャンルの要素が詰まっている当時としては画期的なアルバムだったが、74年の頃にはメロウ・サウンドはまだ早すぎたのだろう。
「Easy Evil」山下達郎の「ビック・ウエーブ」の作詞をしたアラン・オデイの作曲。ギター・ソロはラリー・カールトンらしい素晴らしいソロです。
「Wavin' And Smilin'」今聴いてもAORナンバーとしても良い出来だ。