Gary Burton Quartet With Eberhard Weber Passengers [CD]
ゲイリー・バートンは、レッド・ノーヴォが始めた4本マレット奏法をより高度に開拓・確立させた現代ヴィブラフォン奏法のイノヴェーター。彼が開発して世界中に広めたダンプニング奏法はジャンルを超えて今日のヴィブラフォン、マリンバの奏者や音楽に影響を与え、ヴィブラフォンがコード楽器としてピアノと比べても遜色なく同じレベルで演奏(独奏)出来る事を立証させた。また、一般にバートン・グリップと呼ばれるマレットの持ち方を確立したことでも知られている。ゲイリー・バートンは練習しなくてもすぐに曲を叩けてしまう天才でもある。
本作品はゲイリー・バートンがパット・メセニーと迎えた三作目。「Ring」に比べると各人の役割が明確になり、全体的にスッキリとし、整理された印象。楽曲はパット・メセニーが半数で、またドイツ人のダブル・ベーシストのエバーハルト・ウェーバーを迎えた事により、さらにキレの良いECMサウンドとなっている。
「Sea Journey」は、ゲイリー・バートンと共演で有名なチック・コリアの曲。 Ring(1974年録音)の頃のライブの映像で、パット・メセニーのデビューしたばかりのまだまだ初々しい演奏が聴ける。