Boz Scaggs My Time [CD]
通算4作目にして初めてボズ・スキャッグス自身がプロデュースを行い、全曲をプロデュースをしたアルバム「My Time」は72年リリースされた。レコーディングの半分をマッスル・ショールズを再訪して行い、ロジャー・ホーキンス(dr)、デヴィッド・フッド(b)、バリー・ベケット(p)、クライトン・アイヴィー(k)、ジミー・ジョンソン(g)、エディ・ヒントン(g) らマッスル・ショールズのミュージシャンを起用して6曲を録音、R&Bへの志向が並々ならぬものであることを物語っているアルバムである。残りの半分の4曲は自分のバンドを率いてのサンフランシスコでの録音、またモータウンで数々のヒットを生み出したプロデューサー兼ソングライターのジョニー・ブリストルとのコラボをしている、しかもアラン・トゥーサンとアル・グリーンのカヴァーをしていて、自分のルーツを表現している。シングル曲の「Dinah Flo」はそれほどヒットはしなかったが、AORの先駆者ボズ・スキャッグスのAORの原点のような作品。シンガーソングライターとして黒人音楽をの影響をどう自分の中に昇華し、模索されたのが解かるアルバムでもある。
「Dinah Flo」ボズ・スキャッグのオリジナル曲、全米86位にとどまるがボズ・スキャッグが本格的にブルー・アイド・ソウル路線に踏み込んだのが解かる楽曲。
「Slowly in the West」マッスル・ショールズのミュージシャンの良さが出たナンバー。
「Old Time Lovin' 」アル・グリーンのカヴァー。原曲に忠実にカバーし、ボズ・スキャッグスもアル・グリーンの歌い方を意識している。
「He's A Fool For You」アラン・トゥーサンのカヴァー。甘いバラードです。
「Freedom For The Stallion」アラン・トゥーサンのカヴァー。コーラスのリンダ・ティレリーの存在も良い感じだ。スリードッグナイトもカヴァーしています。