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Queen The Works [CD]


ザ・ワークス (リミテッド・エディション)(2SHM-CD)(特典:なし)

ザ・ワークス (リミテッド・エディション)(2SHM-CD)(特典:なし)

  • アーティスト: クイーン
  • 出版社/メーカー: Universal Music
  • 発売日: 2021/05/19
  • メディア: CD


「ザ・ワークス」 は84年にリリースされた、クイーンの11枚目のアルバムで、前々作「ザ・ゲーム」の延長に近い作品で、特にドラムのロジャー・テイラー作曲の「RADIO GA GA」はビデオクリップの振り付けがそのままライブでオーディエンスと一体になるほど浸透した大ヒット曲となった。「I Want To Break Free」は民衆が抑圧されている国々のいくつかで、解放にむけてのシンボルとされた曲でもあり、英語圏のみならず多くの国々でもヒットし支持された。しかしこの頃は西側諸国と民主主義の国がアパルトヘイトの問題を叫んでいた為、ミュージシャン達は南アフリカのサンシティでのライブをボイコットしていたが、アフリカのザンジバル生まれのフレディ・マーキュリーはアフリカでのライブに固執し独断でサンシティでのライブを行い、国連から要注意バンドとなってしまい、MTVからも放送禁止となってしまう。サウンド的には、ツアー・メンバーとしてカナダ人のフレッド・マンデルが参加し、彼はシンセサイザーと生楽器、どちらの鍵盤にも堪能で、サウンドに新たな層を加えていた。シンセサイザーを使わないと言われていたクイーンがシンセサイザーを使ったアルバムとしても有名。この後クイーンはサンシティでのライブをライブ・エイドのライブで挽回する。

「Radio Ga Ga」アレンジのテクスチャの大部分は、フレッド・マンデルの手法に負う所が大きい。というのも、ローランドのヴォコーダーをプログラミングし、ローランドのシンセ・ベース・ラインを注入したのは彼だからだ。1927年に作られたSF映画「メトロポリス」(サイレント)の傑作に、84年にジョルジオ・モロダーが作曲した音楽をつけた別バージョンを制作、フレディ・マーキュリーがソロ曲を提供したお返しに古い「メトロポリス」の映像をミュージック・ビデオに使うことが出来た。

ジョン・ディーコン作の「I Want To Break Free」悪名高いミュージック・ビデオ?とも言われ、メンバー全員がイギリスのソープ・オペラ、「コロネーション・ストリート」をパロディとして女装したもので、イギリス人らしいジョークなのだが理解されなかった。曲は南米やアフリカでも支持されたが、ライブを行った際もビデオと同様の衣装でステージに上がった際、「自由への賛歌」として支持していたオーディエンスは、そのギャップからステージにブーイングを浴びせたという逸話がある。

「It's A Hard Life」このミュージック・ビデオの世界観も凄いです。初期のクイーンを思い起こさせる楽曲で、冒頭の歌詞とメロディはオペラ「道化師」の一節が引用されていて、中でも真っ赤で目玉が幾つも描かれたフレディの衣装は話題を呼んだ。

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